【ネットでオープンキャンパス】学科紹介!!

こんにちは、松田(日本近現代史担当)です。

本日は昭和女子大学ではオープンキャンパスが開かれました。ぐずつく天気にも関わらず、多数の方にお越しいただきまして、誠にありがとうございました!!

11時15分から開催されました学科紹介では、歴文3年生の大庭実乃梨さんと小尾香菜子さんが昭和女子大学の歴史文化学科の魅力を伝えてくださいました。

本日諸事情によりお越しになれなかった皆様のために、今日の学科紹介の模様を、実際のスライド画像とあわせてお伝えいたします!

大庭:みなさま、こんにちは。本日は歴史文化学科の学科説明にお越し下さいまして誠にありがとうございます。今日は私たち歴史文化学科学生が学科の紹介を行います。

大庭:私は歴史文化学科3年の大庭実乃梨です。現在は西洋史ゼミに所属しています。よろしくお願いします。小尾ちゃん、自己紹介をお願いします。

小尾:私は歴文3年の小尾香菜子です。現在は田中眞奈子先生の文化財保存修復学ゼミに所属しています。どうぞよろしくお願いします。

大庭:歴史文化学科は親しみを込めて歴文と呼ばれています。今日の紹介では歴史文化学科のことを歴文と呼んでいきますね。

大庭:さて、今日は歴文の特色を4つのポイントにわけて説明します。まず1つ目です。

大庭:歴文には3つの分野から幅広く学ぶカリキュラムがあります。

大庭:一般にいう史学科とは異なり、歴文は歴史「文化」学科であることに特色があります。コース制を採用していないため、時間割の自由度も極めて高く、世界史も日本史も美術も服飾も考古学も学びたいものを学びたいだけ、自由に時間割を組むことができます。

小尾:みなさんのなかには、日本史や世界史の図録をながめるのが大好きだという人はいませんか?私もそうでした。ただ高校生のときには、大学での学問のことがよく分かっていなかったので、自分では歴史学をやりたいのか、文化財の研究をしたいのかハッキリしていませんでした。そこでその両方を専門的に学べる歴文にはいりました。まずは私の記憶に残る授業をピックアップしてみます。

大庭:最初は歴史系もとっているけど1年後期からは「考古・文化財」系だらけになっているね。

小尾:実際に両方学んでみて初めて自分のやりたいことは文化財なんだと確信できました。史学科だったら学んでから専門を決めることはできなかったので、歴文に来て本当に良かったと思っています。授業内容を紹介すると、たとえば文献取扱技能基礎では古文書の修復方法を基礎から学びました。次に実乃梨の記憶に残る授業を見てみましょう。

小尾:実乃梨の方は「歴史・地理」系の授業がたくさんですね。

大庭:私は受験生の時は、日本史・西洋史、両方好きで、さらに心理学にも興味がありました。日本史学科、西洋史学科とわかれている大学とは違い、日本史も西洋史も幅広く学ぶことができ、そのうえで専門を選べるのが歴文の魅力でした。両方を学んでみた上で、私は1年の時に履修した小野寺先生の西洋史概説の授業がとても面白かったので、西洋史を専攻することに決めました。

小尾:この「対人関係論」は歴文の授業じゃないんだね。

大庭:そう、これは心理学科の授業です。昭和女子大学にはオープンカリキュラム制というものがあり、他の学科の授業も一部取ることができます。さらにそれも卒業単位に含まれます。もともと心理学に興味があった私はたくさん心理学系の授業をとっています。その中の1つが対人関係論でした。対人関係論は集団心理なども学ぶ学問で、ちょうど同じ学期に履修していた西洋史特論が、ドイツのホロコーストの話であったので、ホロコーストを起こした人々の心理の話とつながって、より深い学びができました。

小尾:歴文の学びの特徴は歴史に関す分野を幅広く学ぶことができ、さらにその幅広さが他学科にも広がるということですね。

大庭:歴史学は人間世界で起こった事象を幅広く扱う学問なので、とにかく一般教養なども幅広く履修せよとは、私のゼミの先生である小野寺先生もつねにいっています。

大庭:さて歴文のポイント2つ目です。

大庭:歴文は設立当初から「手で考え、足で見る」を掲げ、一貫して実習系授業の充実につとめてきました。

小尾:このスライドは伝統芸能実習の授業ですね。

大庭:夏休みの集中講義で、相模人形芝居の下中座の先生方をお招きして、1週間みっちりと人形浄瑠璃の動かし方を学びました。人形を動かすときの知識を勉強し、さらに実際にやってみたことで、演者のテクニックを学び、人形浄瑠璃をみるときの見方も断然深くなりました。

大庭:次の授業紹介にいってみましょう。

大庭:これは小尾ちゃんがとっていた授業だね。

小尾:そうだよ~。この写真は考古学実習Aの写真です。マイブンスコープという機材を用いて、発掘された土器や石器を図面におこす実習です。考古学は学術報告する際に、図面づくりが非常に重要になってくるのですが、その具体的な方法が身につきました。

大庭:それでは次の写真へ移ります。

大庭:歴史系の授業もアクティブなのがあるよね。これは歴史学概論の授業の風景です。

小尾:懷かしい~。歴史学概論は入学したばかりの1年生が全員取る必修授業です。この授業では「歴史学とはなにか」「歴史とは何か」の考え方を習得します。このスライドは「歴史学の学びは社会の役に立つのか。」をテーマに3年生が賛成・反対に分かれて議論している様子をみて勉強する、パネルディスカッションタイプの授業です。入学当初、3年生が激論していたのが今でも印象に残っています。また、高校生のみなさん、大学のレポートってどんな風に書くのという不安はありませんか?

大庭:でも大丈夫!この授業と、もう一つ歴史文化基礎という1年生の必修授業で、少人数で1から丁寧にレポートの書き方や参考文献の扱い方などを学ぶことができるので安心してレポートを書けるようになります!

小尾:ポイント2つ目のまとめとしては、知識として学んだことを実習を通じて、深く身につけていけることが歴文の特徴だといえると思います。

大庭:さて次は歴文の特色の3つ目です。資格の話をしましょう。

大庭:歴文では中学の社会科、高校の地理歴史、博物館学芸員、図書館司書、考古調査士の4つの資格を取得することができます。

小尾:実乃梨は教職を目指しているんだよね。どんな感じ?

大庭:教職の先生のタイプもバラエティに富んでいて、授業の組み立て方などの極めて実践的なテクニックを重視して教えて下さる先生と、生徒との向き合い方、心理的なことを重視して教えて下さる先生の両方がいらっしゃるので、いろいろな側面から鍛えられているという実感があります。小尾ちゃんがとっている博物館学芸員はどう?

小尾:1年、2年のときは、、博物館運営や、文化財の管理など学芸員として働くために必要な基礎知識を学びました。そして3年生の今はなってからは博物館で企画展をつくるための実践的な実習が中心になっています。

大庭:この写真はなにをしているところ?

小尾:左は和服を採寸して目録をつくる方法を学んでいるところです。また右は実際に企画展を開く際の注意点を実際にやってみながら学んでいるところです。

大庭:学芸員資格のための単位は、歴文の単位とかなりの部分で重なっているから、無理なく資格取得を目指せるのも魅力的だよね。今学芸員資格取得を目指しているのは何人ぐらい?

小尾:歴文の学生はだいたい1学年100人くらいが在籍していて、その半分の50人は学芸員資格を取って卒業します。
学芸員の専門職に加えて、デパートの美術品部門や公務員など、学芸員資格を生かせる職場で働く先輩もいらっしゃいますよ。

大庭:では次のスライドにうつります。

大庭:これは考古学の発掘調査のスライドです。

小尾:私は歴文に入って、先生方や先輩たちと話しているうちに、埋蔵文化財の知識を生かした職に就きたいと思って、2年前期から考古調査士の資格取得を目指しはじめました。去年は縄文時代中期後半に栄えた山梨県諏訪原遺跡の発掘調査に参加して、今年も古墳時代の遺跡発掘に参加する予定です。

大庭:お~私は発掘には参加したことはないけど、どんな感じだった?

小尾:真夏に行くので、とにかく体力勝負でしたね。本当に大変だったけど、専門的な機材の扱いにだんだんと慣れてくるのも嬉しいし、実際に土器を掘り当てたときの喜びは格別です。先輩・後輩関係なく一緒に泊まり込みで、作業するのでみんなが一丸となって1つのプロジェクトに邁進している一体感を味わえます。リーダーシップや根性などいろいろなものが身につけられて、とてもいい経験になりました。

大庭:歴文では10年以上、毎年夏休みに発掘調査をやり続けているんですよね。現在この建物の1階にある光葉博物館でみんなが夏に掘ってきた成果を展示中です!お時間があれば、ぜひご覧になってください。

大庭:そして歴文の最後の特色、4つ目は、世田谷キャンパスでの学びを深める数多くの校外活動です。

小尾:実乃梨はヨーロッパ歴史演習にいっていたよね。

大庭:研究者でもある大学の先生の案内で、ヨーロッパの歴史の現場をみることができるというのは本当に貴重な経験です。スペイン美術の専門家である木下先生の引率で、スペイン、南フランス、イタリアの美術や世界遺産などをまわるAコースと、ドイツ史の研究者である小野寺先生の引率で、ドイツ、ポーランド、オランダをまわるBコースが隔年で開講されています。

小尾:実乃梨がいったのは小野寺先生のドイツの方だよね。

大庭:そうそう。ヨーロッパにあるたくさんの博物館を訪れたり、世界史の資料集でよくみるケルン大聖堂やアンネ・フランクの家に行ったりしました。またこの演習旅行で1番印象に残っているのは、アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所に行っことです。ここは一般的なツアーなどでは、入ることのできない場所なので、大学ならではの特別な経験ができたと思うし、この収容所のガイドをしてくれた方は、収容所のことだけではなく、現代の難民問題についてや、グローバル化についての話もしてくださって、とても学びの多い旅行になりました。

小尾:課外活動になると、普段できないマニアックな話を先生や友達と一杯できるのも、嬉しいよね。そういう意味では1年生のときにいった世田谷歴史散歩も楽しかったよね!

大庭:あぁ~懷かしい!!ここ世田谷区の地元の歴史を学ぶ目的で毎年松田先生が企画してくれてるんだよね。私たちは井伊直弼のお墓とか、吉田松陰の松陰神社とかをまわる幕末コースを歩きました。この世田谷散歩は入学当初に有志で開催されるので、友達が増える大きなきっかけにもなりとっても楽しいです。

小尾:必ず最後に一緒にご飯を食べるんだよね。このときは、お好み焼き屋さんに行きました。左の写真は、もんじゃ名人の実乃梨の高速キャベツ刻みテクニックだね(笑)

大庭:いろいろな実習や課外活動を通じて、先生方との間に深い信頼関係ができます。大きな大学だと先生に名前を覚えて貰えるのは3年生のゼミに入ってからだとか聞いたりもするけど、歴文は色々な企画を通して先生や先輩と関われるので、先生と学生の距離が近く、仲が良いところも歴文の魅力だと思います。

小尾:その分サボったりしてるとすぐにバレるけどね(笑)

大庭:その他にも、宮崎県の椎葉村の民俗学調査も毎年やっています。焼き畑やイノシシ猟のやり方、守り続けられている神楽の運営など、日本古来の生活のあり方について、調査チームを組んで、フィールドワークを続けています。

大庭:また日本史分野を中心に、地域や団体に眠る歴史史料を整理して、世の中に発信していく文書整理会も先生方が企画して下さっています。写真にあげたのは原爆関連資料の整理会ですが、近世史の野口先生は佐渡島に残る歴史史料の調査会を企画していらして、多くの学生が参加しています。

小尾:西洋史や文化財を専門としている私たちも、被団協文書整理会に参加したことはありますよ!

小尾:また大学が主催する長期海外プログラムにも参加できますし、長期はちょっと怖いというかたには短期プログラムが用意されています。歴文と日本語日本文学科の共同開催プログラムが日本文化プログラムです。アメリカの古都であるボストンに残る様々な日米交流の伝統や歴史について、実地で深く学べるプログラムです。

大庭:なんとなく海外にいくのは活発な子で普通の子はいかないというイメージがある人もいるかもしれませんが、グローバルに力を入れている昭和女子では、不安な子の背中を押してくれる機会がいっぱいあり、「私なんて」と思っているような人でも積極的に海外にでていって、成長して帰ってきているのがとても印象的です!

大庭:本日は、3つの分野から幅広く学ぶカリキュラム、実習系授業の豊富さ、歴文で取れる4つの資格、校外活動という、4つのポイントに分けて説明してきましたが、全てのポイントが歴文のキーワード「手で考え、足で見る」につながっています。

大庭:また不安な新入生を上級生がサポートする機会もたくさんもうけています。安心していらしてください。

大庭:最後にご案内です。AO入試に出願するためにはオープンキャンパスでの事前面談が必須となります。願書も面談の席上でお渡しすることになりますので、受験を少しでも考えていらっしゃる皆様は8号館1階の歴史文化学科ブースにてお声がけ下さい。私たちもそこにいるので、何か聞きたいことがありましたらお気軽にお立ち寄りください。

今日の学科紹介をきいて、歴文に興味をお持ちになった方は学科ブログもご覧下さい。歴文ブログで検索するとヒットします。1000件近い大量の学生や先生によるリアルな声が情報として掲載されているので、是非ご参考になさって下さいませ。

大庭:本日は私たちの学科紹介をお聞き下さいまして、

大庭&小尾:ありがとうございました!!

オープンキャンパスはこのあとも7月、8月と開催されます。本日お越しになれなかったみなさまも是非足をお運び下さい。学生スタッフ、教職員一同お待ちしております!