特殊研究講座が開催されました!

【世界の記憶・上野三碑を読み解く】

5月9日(水)、第1回特殊研究講座が開催されました!
今回は、群馬県立女子大学前教授、
熊倉浩靖先生にお越しいただきました。

日本最古の石碑である上野三碑がなぜ世界に認められたのか。
実際に碑文を読み解くワークシートを行いつつ、
丁寧に優しくお話ししてくださいました。

上野三碑は、山上碑・多胡碑・金井沢碑から成る高崎市の石碑群です。
なかでも山上碑には、
ある僧の、母への感謝の想いが刻まれています。
この事実は中国や韓国の人からすると驚くことだと先生はおっしゃいました。
石碑の多くは、王や貴族などの身分の高い者の権威を後世に残すために建てられますが、
一介のお坊さんが母への想いを石碑に残したということは、
考え難い、驚くべき日本特有の文化だそうです。
それが世界から認められる所以とのことでした。

また、
碑文は1300年前に創られたものにも関わらず、
現代の私たちは文字を読み解くことができます。
それはつまることろ…
同じ言葉を1300年も前から現在に渡って引き継がれてきたということ!
「読む・書く・話す・聞く」があって、言語宇宙は成り立つとのことです。
考え深いですね。

学生さんたちは、熱心に先生のご講演を聴いていました。
実際に碑文を読み解くという作業をしながら、何を感じたのでしょうか。
熊倉先生、貴重なお話しをありがとうございました。

 

(助手E)