後期特殊研究講座が開催されました [2019年11月15日(金)]

 

歴文1年Mです。116日(水)に開催された後期特殊研究講座についてご紹介します。

今回は東京藝術大学大学院教授の荒井経先生にお越し頂き、「日本の絵画を知る・守る・伝える」というテーマでご講演頂きました。

 

 

 

 

 

 

 

最初は文化財の調査・研究の意味や意義について菱田春草作品の色材調査や宇都宮市二荒山神社の火焔太鼓の復元を例にお話下さいました。

文化財の修復や保護、保管といった実用的な理由も勿論大切ですが、それもまた文化財の個性の一部なのだと気付かされました。また調査・研究の結果からその文化財や作成された時代、作者に対する解釈や理解を深めることができるということを知り、科学的な調査にもとても興味がわきました。

その後は、松戸神社神楽殿の保存と修復や福島県飯舘村山津見神社のオオカミ天井絵の復元、琉球王の肖像画 御後絵の復元など、様々な事例と共に「守る・伝える」という点に重点を置きご講演下さったのですが、お話をきき、自分の中の文化財とは何かという考えを改める必要があると思いました。

今までは、世界遺産や国宝、重要文化財などある意味広く価値を認められているものこそが重要度、優先度が高いと無意識的に考えてしまっていました。しかしそうではなく、その文化財がどれだけ地域や人から必要とされ、本来の意図を引き継いでいるかが重要なのだと学ぶことができました。

文化財そのものが持つ価値だけでなく、その文化財が必要とされている環境や文化財に対する理解を深めることも、文化財を守ることであり、伝えていくことなのだと理解することができました。

今回の講演を通して、文化財に対する考えや向き合い方を考え直していきたいと思いました。何より歴史文化学科にいながら遠い存在に感じていた文化財を近しく感じることができました。

荒井経先生、お忙しい中ご講演いただきありがとうございました。