前回の続きです。
カン大学での授業を終えた学生たちは、パリへと向います。ヴェルサイユ宮殿、オルセー美術館、ルーヴル美術館、凱旋門、サント=シャペル、オペラ座、モンマルトルなど著名な観光地を巡りました。それぞれの観光地では、現地のガイドの方に説明していただいたり、あるいは私が解説することもあります(「ここでマリー・アントワネットが処刑されました!」等)。
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なお、問題もありました。当初のプランで予定に入っていたノートル=ダム大聖堂は、2019年4月に火災に遭ったため、工事中の外見しか見ることができなかったからです。残念ではありますが、こうしたアクシデントもまた、歴史文化のリアルな現状を感じるためにはむしろ好都合であったと考えるべきかもしれません。
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ところで、こうした行程では自由時間も十分にとられています。美術館で好きな作品をじっくりと鑑賞する者、限定品を求めてショコラティエをはしごする者、とにかくパリの街を歩き廻る者…。いずれにしても、外国の地でアクティヴに動いている様子がとても興味深かったです。
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その後、飛行機で再びロンドンに戻りました。ここでも大英博物館、ナショナル・ギャラリー、ロンドン塔、タワーブリッジ、バッキンガム宮殿、ウェストミンスター寺院など、重要な史跡や文化施設が目白押しでした。また夜はハーマジェスティーズシアターでミュージカル「オペラ座の怪人」を観劇しました(パリのオペラ座を見学した後に行くのがミソです)。多くの学生が感動していました。
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滞在したホテルはきれいで、レストランでの食事も美味しく、またスリの被害などもなったく発生しませんでした。安全かつ快適な旅を手配していただきました京王観光の渡邊さん、ヤイッチさん、任(イム)さんには、厚く御礼を申し上げます。
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昭和女子大学の歴史文化学科では「手で考え、足を見る」という方針のもと、この海外研修のような魅力的なプログラムが多数存在しています。現在は実施が困難な状態ですが、世界の情勢が変化して安全が確保され次第、再び実施されるものと思います。海外に関心にある受験生の方は、近々おこなわれますオープンキャンパスにふるってご参加ください。