皆さん、こんにちは。2023年4月から、昭和女子大学人間文化学部歴史文化学科の特命准教授としてお越しいただいた小二田章先生に、東洋史ゼミの3年生メンバーがインタビューしました。
― 小二田先生の専門分野を教えてください。
「近世中国史です。もう少し詳しく言うと、「宋代以降の地方志編纂」になります。」
― なぜそれを学ぼうと思ったのですか。
「最初、宋代(11~13世紀)という時期とその社会に興味を持ちました。その中で、行政の内容や産物、文化などが書いてある地方志という書物に興味を持ち、それがどういう風にできたのか知りたいと思いました。どうやって作られて、どのように変化していったのか。少なくとも日本では研究している人たちが少なく、疑問に感じたことから、自分自身でやってみようと、研究の中心として取り組むようになりました。
― 最近注目している分野はなんですか。
「研究者というのは、注目している内容は自分自身でやってみようと思うものです(笑)。なので、私は「地方史誌」(「地方志」を含む、歴史を中心に地方を描く総合的書物)に興味を持っているのですが、世界各地で編まれる地方史誌は、これまで自分のところで編まれたものの研究はあっても、外側の地域との関係に言及することはまずありませんでした。そこで、地域を越えて考える、「地方史誌学」という新たな分野を作ろうとしています。」
― 大学ではどのような学生でしたか。
「合唱団に所属しており、ほぼ毎日の練習に取り組んでいたので、それが生活の中心でした。もちろん、授業は熱意を持って取り組んでいた…と、周りからよく言われます(笑)。
― 大学院に進もうと思ったきっかけはありますか。
「後ろ向きな理由になりますが、合唱団に力を入れていたこともあり、自分の勉強が思うように進んでおらず、自分の知りたいことを満たしていない、もっと勉強をしなくては、と感じたことがきっかけです。
― コロナが規制緩和されましたが、それを踏まえて何かしたいことはありますか。
「海外の調査です。今年の3月にも3年ぶりに台湾に行ってきました。私自身の研究範囲も広がっているので、機会があれば韓国やベトナム、アメリカやヨーロッパにも行きたいですね。国内でも足を伸ばし、様々な史料に触れたいです。ゼミ生を連れてフィールドワークにも行きたいですね。博物館や古本屋にも行きたいですし、ゼミ生の皆さんと食事もしたいです。ぜひ中華料理を食べに行きましょう!!(行きたい!!!)」
②に続きます!