犯罪心理学研究は、犯罪・非行をとらえるための多面的視点を身につけること、また、犯罪・非行の処遇システム及び関係機関の役割とその機能について理解を深めることを目標とした授業です。
その授業の一環として、東京地方裁判所の刑事裁判を傍聴してきました。参加者は、受講者のほか大学院心理学専攻の修士2年生の希望者です。
私が傍聴した裁判は大麻事案でした。被告人は、以前にも恐喝事件を起こしており二度目の事件でした。
社会的な立場や年齢から正しい判断をすることが可能であったにも関わらず、再び犯罪をおかした要因は何なのか、再度犯罪をしないためには、本人が、そして社会が何をしていくことが必要なのか、考えさせられました。
傍聴後は大きな法廷に移り、裁判員制度に関し裁判官の方から概説していただくと共に、裁判官や検察官、弁護人などを実際に演じるという模擬裁判を経験しました。裁判員は加害者と被害者のどちらの意見も聞き、公平に判断しなければならず、人が人を裁くことの重み、そして精神的負担を感じました。裁判を身近に感じ、改めて、犯罪・非行の心理への関心が高まりました。
(大学院心理学専攻 1年丸山)