2017年度後期 外部講師講演会

〈言語教育・コミュニケーション専攻〉

先週の土曜日に言語教育・コミュニケーション専攻主催で以下の外部講師講演会が行われました。

■講演会1: 10:40~12:10
■題目:外国語のプロフィシェンシーをいかにして高めるか―教師・学習者という2つの視点の重要性―
■講師:山内博之先生 実践女子大学文学部国文学科教授

山内先生は日本語教師であり、日本語学研究者ですが、特にOPI(Oral Proficiency Interview)という対面会話テストのテスター養成に長く携わっていらっしゃいました。ご講演の中でおっしゃっていましたが、20-30分かけて行う会話テストをこれまでに300回ぐらいはなさったとか。おそらく、テスター養成者として他のテスターによる会話テスト録音を聞いた回数は、その何倍にもなるのではないかと思います。そうしたご経験を通して、外国語のプロフィシェンシーとは何か、すなわち文法などの「知識」ではなく実際に外国語を「運用」する力とはどのようなものかを考え尽くし、知り尽くしている方です。今回のご講演では、初級から中級、中級から上級へとレベルの階段を上がっていくには具体的に何ができるようになる必要があるのかについて、学習者の会話録音を聞きながら考え、理解を深めることができました。また、山内先生ご自身が最近英語で会議等をする必要に迫られ、ご自分の英語力を強化した独習法についても披露してくださいました。学内の会議を英語で行うという当初の目的に留まらず、この英語力強化体験を学生たちと共有すべく、いまでは日本語学の講義を英語でなさっているという意欲的な試みには、教員としても大きな刺激を受けました。(Y)

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■講演会2: 13:10~14:40
■題目:児童に合わせたインプット・インタラクションの方法―聞くこと、考えること、関わることを大切にして―
■講師:酒井英樹 信州大学学術研究院教育学系教授

信州大学の酒井英樹教授 (Ed.D.) を招いて、本年度後期の英語教育外部講師講演会が開催されました。トピックは、多くは英語教育関係者が関心を寄せる小学校における英語の教授法。豊かな経験と知識をお持ちの酒井教授が、教室での小学生への英語教授のコツを、応用言語学の理論に関連させながら解説してくださいました。外部からの多数の熱心な参加者を得ることができ、講演会の雰囲気が盛り上がりました。

 

(O)