【言語教育・コミュニケーション専攻】外部講師講演会

2023年6月24日(土)早稲田大学大学院日本語教育研究科教授舘岡洋子先生をお迎えし、講演会が開催されました。「日本語教育の実践現場のための研究とは」というテーマのもと、実践の現場を多角的に分析しながら、実践の現場を研究するということはどういうことなのか、そしてそこではどのような方法が可能なのかについて考える機会となりました。

<池田玲子先生による開会ご挨拶>

<舘岡洋子先生による講演会>

この講演会で、舘岡先生は、実践改善のプロセスをもぐらたたきに例え、「実践改善のプロセスはもぐらたたきではない」とお話していただきました。これは、実践現場では絶えず問題点が出てきますが、その都度もぐらたたきのように修正しても意味がないということです。もぐらたたきにならないためには、実践現場からデータを収集し、そのデータを見ながら振り返ることの大切さを痛感いたしました。舘岡先生のお話を聞くまでは、理論を生み出し、それを実践現場に活かすことだけが研究だと思い込んでいました。しかし、今回の舘岡先生のお話を聞き、実践現場から理論を立ち上げることも研究であり、そして実践現場から立ち上げた理論をもとに次の実践を考えるといったプロセスが必要であるということを学びました。

<グループ活動の様子>

グループ活動では、自身の研究テーマと実践研究との繋がりを各自考え、現役の教師の方から助言をいただきながら、発表を行いました。グループの話し合いでは、主に大学院2年生の方の研究を聞き、なぜその研究を行おうと思ったのか、どのようにデータを収集したのかなど各自が疑問に感じた点を投げかけ、質疑応答を繰り返しました。「自身の研究は、実践において何を目指しているのかを常日頃から考えてほしい」という舘岡先生のお言葉とご支援に感謝するとともに、自身が学び続けることの大切さを改めて実感いたしました。現役の日本語教師の方から大学院生まで、さまざまな立場の方、約40名が交流されました。

そして、講演会の後は、他大学の大学院生と交流会を行いました。交流会では、自己紹介から始まり、講演会を踏まえて、自身の研究についてお話をしました。また、研究から外れて、自身の好きなことや趣味の話をしたりするなど、会話が弾みました。30分という短い時間ではありましたが、普段はお話する機会がない他大学の大学院生とお話ができ、とても楽しい交流会になりました。

<運営スタッフ>

報告者:佐藤未佳
写真:オウシゲン