英語コミュニケーション学科でメディア論に関わる授業を教えている菅野です。今回は、私が担当する「メディア・リテラシー概論」という授業で使用している教科書『クリティカル・ワード メディア論 — 理論と歴史から<いま>が学べる』(2021)をご紹介したいと思います。
この教科書は、「日本ではまだ十分に紹介されていない英語圏のメディア研究における最新の動向を一挙に導入」し、メディアに関わる難しい考え方や専門用語を短い文章で噛み砕きながら説明してくれる大学生向けの教科書です。英語圏の国々では、特定の専門分野を紹介する教科書として”Critical Terms of…”(〜の批評的用語)というタイトルの教科書がよく売られていますが、残念なことに日本では同じようなタイプの教科書はあまりなく、売っていたとしても取り扱っている用語や事例が古かったりします。その点、この本は2021年に出版されたばかりの新刊ですので、最新の用語や事例がたくさん紹介されています。メディアに関わる伝統的な考え方や歴史はもちろん、人工知能(AI)やSNS、ヴァーチャル・リアリティ(VR)や仮想通貨、LGBTQや環境問題、観光やパンデミック、サブスクリプション・サービスやドローンなど、現在話題のテーマや技術もメディア論の観点から語られています。メディアに興味のある方は、ぜひお近くの書店でお手に取ってみて下さい。