現代教養学科で開講されている「現代社会と社会学」という授業では、今の社会の現状を見つめながら今後どう生きていったらいいかを考え、担当のシム チュン・キャット先生から社会学の基礎を学んでいます。
今回(7月11日)は特別講義として、ヒマラヤに5ヵ月滞在され、その後雑誌や小説のライターとしても活動されている謝 孝浩さんが、ヒマラヤ、スピティでの経験やそこから感じられたこと、ダライ・ラマ14世との出会いなどを、実際に撮られた写真の解説と共にお話してくださいました。
ヒマラヤに住む女の子が籠を背負って農作業をしている姿やスピティでのお祭りの様子、お話を聞いた住人の方や実際にお会いしたというダライ・ラマ14世の写真など、様々な種類の写真からヒマラヤでの生活や考え方などについてお話してくださり、スピティという場所を良く知らない私たちにとっては初めて聞く話ばかりでとても新鮮でした。写真の一枚一枚が、私たちをヒマラヤの山々へ誘い、幸せとは何かと問いかけているようでした。
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謝さんはヒマラヤに放浪した理由について「ある日、日本人を見ていて幸せじゃないように感じ別のところに行ってみたいと思った」と仰っていました。自分にとっての幸せとは何かだけではなく、日本や世界という広い視野を持って幸せとは何かを考え、別の場所に身を置いて答えを探しに行くという経験はなかなかできることではありません。このような貴重な経験を聞いて、私自身これからの選択肢が増えたように感じました。今の自分にとって当たり前のことが実は当たり前ではないのかもしれない、など別の視点から物事を見てみることや新たな人物との出会いで全く違う答えが見つけ出せるかもしれないということを学びました。
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私たちはこれから大学を卒業し、社会に出て色々な選択を迫られることになると思います。時には悩んだり、つまずいたりすることもあるかもしれません。でも、その時は今日の授業で見た壮大な山々の風景ときれいな瞳たちを思い出しながら、そこから自分ならではの「幸せ」を追い求めて一つずつ選択していきたいと思いました。今回は貴重なお話、本当にありがとうございました!
(記事:2年・和田)