必修科目【社会をみる目】で「私」を見つめ直しました。

現代教養学科では、1年生全員が履修する「社会をみる目」という必修科目があります。講義では、今まで学校やそれぞれの生活環境のなかで形成され無意識に作り上げられたあらゆる「固定概念」や「常識」について、日本と世界の違いや男女の比較を中心に多角的に社会学という視座から多岐にわたる内容が議論されます。「教育」「婚活」「権力」「犯罪」「宗教」「グローバル化」など、毎回興味深いテーマで授業が展開されます。

 

授業の冒頭では、生徒たちがテーマごとにある問いに対して自分の意見を発表し、クラスメイトの意見を聞いた後には、今度は情熱的でユーモアのあるシム チュン・キャット先生のわかりやすい講義がスタートします。授業を受けるたびに、今まで自分の中にあった「固定概念」が本当に正しいのか、また日常で起きることやニュースの話題について一面的ではなく多面的に考えることが出来るようになります。

 

そして、先日は「私をみる目」という自分自身について知ることをテーマに、外部講師としてローレルゲート株式会社代表取締役・日本アクションラーニング協会認定コーチの守屋麻樹先生が「自分らしさ」について講義をしてくださいました。

 

お話の中で「セルフリーダーシップ(=自分らしく生きる)」を発揮していくには、自分自身の「ビジョン(やりたいこと)」「強み(得意なこと)」と「価値観(大切にしていること)」を知ることが大切であり、それを知ることで人生の目的/使命を見出すことが出来ると守屋先生は仰っていました。そこで、講義内では自分自身の潜在的にあるこの3つのことを表面化するために、今までの人生曲線を作成して二人一組で自身の人生についてペアワークを行いました。グラフを書き、他者と共有をすることで自分だけでは気づくことが出来なかった自分自身の強みや価値観などを客観的に可視化することが出来ました。

 

またお話の中で、人はなりたい自分になろうとするから「どんな自分になりたいか」という「セルフイメージ」をすることでポジティブな感情を生み、次第に思考や行動、結果も前向きなものになるという考え方があることを学びました。

 

この講義を受けた私は、実際に行動してみようと思い立ちました。私には4歳離れた妹がいます。彼女は、現在サッカーで全国制覇し、女子プロサッカー選手になることを目指して、親元を離れて福島の高校で寮生活を送っています。サッカーで悩んでいる妹に守屋先生から教えていただいたことを伝えると、その後日に試合でゴールを決めたという動画と自信を取り戻すことが出来た!というメッセージが送られてきました。このように、ポジティブな思考によってその人自身の才能や強みが最大限に引き出されるのだと強く実感しました。これはどんな人、どんなことにも通ずるものであるとも考えさせられました。

 

現在はコロナ禍で様々なことに制限がかけられています。しかし、コロナ禍を理由に何も行動を起こさないのではなく、今だから出来るという発想の転換をすることが自分の人生の目標や使命を達成するためのチャンスをつかむことが出来ると思いました。入学後、1か月ほどで緊急事態宣言が出されて約2か月間オンライン授業を受講していました。この2か月間で将来について悩んだり、自信喪失したりした時期もありました。しかし、宣言が解除され、対面授業で守屋先生の「私をみる目」という講義を通して自分自身について見つめ直し、今後の人生をどのようにしていきたいかを考えることが出来ました。何より、大学で学ぶことの意義や忘れかけていた大切なことにも気づかされました。

 

今後の大学4年間は自分の信念を強く持ち、さらに周囲の人たちを巻き込めるような器の大きい人になることを目指します。そのために必要なのは自分自身のすべてを受け入れること、自身を支えてくれている両親や友達、先生など周囲の人への感謝の気持ちを相手に伝えること、そして、一瞬一瞬を大切にし、いま出来ることに目を向けて一生懸命取り組む姿勢が重要であることを気づかせていただいた守屋先生に本当に心から感謝いたします!

 

記事:1年・福田