【授業紹介】「アート・マネージメント」でアーティストの安達裕美佳さんにお話をうかがいました

現代教養学科の専門科目である「アート・マネージメント」は、前・後期1年間の授業を通して文化芸術に関する学びを深め、その成果として受講生全員でアート・イベントや展覧会、ワークショップ等を開催する授業です。今年度はアーティストの安達裕美佳さんのアート・イベントを行う予定です。

5月23日、安達さんに授業にご参加いただき、ご自身のことや、今後行うイベントの展望についてなど、様々なお話を聞かせていただきました。

安達さんは画家でありながらも、表現方法を絵画に限定せず、インスタレーションや写真、パフォーマンスなどによる表現も行っています。印象に残ったのは、下の写真のように、安達さん自身が被写体の写真に、上から絵具などで描き足した作品でした。

安達さんはアーティストについて、「アーティストだけでは成り立たない職業」と表現し、参加者と一緒に作り上げていくところが、アーティストと学生が一緒に作り上げる「アート・マネージメント」の授業と似ているとおっしゃっていました。公開制作を実際に行っている安達さんのその言葉は、参加者がいてはじめて完成するアートを経験しているからこそのものだと感じました。安達さんの公開制作は、自然が好きな安達さんらしく、冬の枯れた木から徐々に彩られていく様を表現しており、参加した人が仮面をつけてアートと一体となった様子の写真を撮ることで完成するというものでした。

ご自身の作品を説明する安達さん

安達さんはみんなが参加できるイベントになるよう、“校外展示”ではスタンプラリーのようにして街を巡りながら展示したアートを楽しんでもらう形で、“校内展示”では他学生も参加できる公開制作の形を考えられています。昭和女子大学の構内には、実は多くのアート作品が存在します。たとえば、本学の環境デザイン学科の学生が制作した椅子やテーブルがあります。最近リニューアルされた正門と学生ホールは、環境デザイン学科の卒業生で国内外で活躍中の建築家永山祐子氏によってデザインされたものです。私がまだ受験生のとき、オープンキャンパスで学生ホールを訪れた際にスタッフの学生から聞いて驚いた記憶が今でもあります。また、校内には多くの銅像や石碑が点在しています。このように、昭和女子大学では校内で多くのアート的な作品に触れられるというところに、安達さんは関心を持たれていました。これを生かせるようなイベントを企画できれば良いなと思います。

ほかにも、ワークショップを行ったり、ライブを行ったりというご提案もいただきました。ライブの一例として、完成していくアートを音楽と一緒に生で見届けるというアーティスティックなものを紹介していただきました。

安達さんのご提案をもとに、これから私たち学生が企画・運営をし、広報や交渉なども行っていきます。参加者の方がアーティストと直接交われるような企画にできるよう、受講生全員で動いていきますので、楽しみにしていてください。

(現代教養学科3年 加藤愛歩)