授業紹介【メディア・コミュニケーション論】ゲスト講義でYahoo!ニュースの裏側を聞けた

現代教養学科3年生の徳田です。

6月14日(金)の「メディア・コミュニケーション論」の授業では、長年Yahoo!ニュースに関わっていらしたLINEヤフーの川瀬達也さんにご講演いただきました。

 

 

今回の講演では、ネットニュースが作られた背景や変化についてお話しいただだきました。

従来、新聞などのニュースは、送り手が選んでマスメディアを通して伝えたものがニュースとして受け取られていました。また、ニュースの価値の判断も送り手側が行い、受け手側に届けられるという一方通行の関係でした。

しかし、インターネット上のニュースでは受け手がニュースを選んだり拡散したりして、意見や感想を言い合えて参加できるようになったという機能がプラスされました。つまり、送り手と受け手の関係が双方向になったという違いが生まれたと理解することができました。

 

 

メディアの接触時間に関する調査では、2024年は利用者がネットを見ている時間が総接触時間の約6割で、テレビが最も多く見られていた従来から逆転しました。こうした中、受け手のニーズを理解してどれだけ早く最適化に取り組めたかどうかで、新聞社のオンラインニュースなどとYahoo! ニュースの利用者数には差が大きく開いたそうです。現在は、Yahoo! ニュースの利用者を新聞社のサイトに誘導するトラフィックバックなど工夫を取り入れていて、ひとつの企業が利益を独占しないで協力と競争を大事にしているように感じました。

現在、マスメディアの変化が加速したことで、ニュースの定義が曖昧になっており、ニュース源もTik TokやTwitterなどのSNSから入手するようにシフトしています。私たちが事前に回答したメディア利用に関するアンケートでも、ニュースと捉えるものには違いがあり、ニュースを見る媒体にもばらつきがあることから多様化が進んでいることを実感できました。今回の講演を聞いて、インターネット上で泡の中に包まれたように、自分が見たい、知りたい情報しか見えなくなるというフィルターバブルの中で、情報が偏らないように自分からさまざまな情報を見つける努力が必要だと考えました。

また、LINEヤフーは東日本大震災を経て東京と地盤的に離れた福岡の2拠点に会社があり、コロナを経てリモートワークも可能になったと聞いて、それぞれ時代に合わせて働き方を変えているのだと知ることができました。自分の就職を考える基準として常に新しいことをやり、変化することを求めていくのか、古いことを守り同じことをするのが良いのかということを考える機会にもなりました。