管理栄養学科で臨地実習の担当教員をしております調所(ちょうしょ)です。本日は臨地実習のご紹介と先日行われた特別講義についてご報告をします。
「臨地実習」って何だろうと思われる方も多いと思います。
簡単にいうと、病院や保健所など学外の現場に出て本格的に管理栄養士の仕事を学ぶために行う校外実習です。本学では、3年後期に東京23区の保健所や保健センターでの地域住民の健康づくりをになう公衆栄養活動の実際を体験したり、大学付属病院、国立病院機構の医療センターなどの大規模病院や特別養護老人ホーム等の医療・福祉施設において高度な臨床栄養管理および特定給食施設における給食の運営の実際を体験したり、あわせて4週間の校外実習を行います。管理栄養士教育の集大成にあたる大切な実習と位置付け、2年生後期からその準備科目である「総合演習A」が行われています。
中島先生には保健所の管理栄養士業務として、お母さんのおなかの中にいる赤ちゃんから高齢者まで地域の住民すべてを対象とした幅広い業務内容をわかりやすく説明していただきました。今回の話を聞いて、保健所で働く公務員としての管理栄養士が、憧れの存在になった学生もより一層増えたのでないかと思います。
また、木下先生の講義では、病院と異なり、生活全般において常時介護を提供する施設での食事提供における栄養管理についてお話を頂きました。その中で、看取り(ターミナル)の栄養ケアを行う管理栄養士の姿を知り、人のために最期まで寄り添う管理栄養士の業務が、より詳しく理解できる講義であったと思います。
それぞれ、最後の質疑応答も活発に行われ、その中の一つに、看取り業務について、入所者の「死」により、日々つらい思いをしているのではないかとの心遣いの質問があり、学生の木下先生を想う優しい気持ちが表れる場面もありました。
今回の先生方の講義内容を糧に、学生の皆さんは様々な実習を経験してくることと思います。様々な現場での経験を通じて、学生が成長して戻ってくる姿がとても楽しみです。