昭和の泉(学園内の庭園)の金木犀が香り、さわやかな過ごしやすい季節となって参りました。
さて前置きが長くなってしまいましたが、今回は、以前ご紹介した「臨地実習」についてです。コロナ禍での学外実習は、実習に学生を出す教員も受け入れる実習先の指導者も、例年とは異なる緊張感の中での実習となっております。
しかし、そのような状況の中でも実り多い実習となっているようです。実習から戻った3年生に実習の感想を取材いたしました。
お母様方一人ひとりに寄り添う栄養相談 保健相談所での乳幼児健診の様子を見学させていただきました。 |
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お母様方、1人ひとりの異なる相談内容に、的確にアドバイスをする栄養士の先生の姿は素晴らしく、その裏で絶えず新しい栄養・健康情報を吸収し続けているであろうという事も同時に実感しました。 このように実際に健診現場を見ることで、新たに気づくことがたくさんあり、大変有意義な実習となりました。 |
専門職として適切な情報を伝え、実践に結びつける集団指導 |
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実習中は新型コロナ感染症の影響で集団指導が中止となっていました。しかし、栄養士の先生方が私たちのために、各種お教室(育児学級前期・後期、パパママ入門学級)を再現してくださいました。 これらのお教室は、保健師と栄養士が中心となって開催し、管理栄養士は30分の指導時間をスライドを用いながら行うといった流れでした。 |
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「パパママ入門学級」では、主食・主菜・副菜など食事の基本から始まり、積極的に摂取すべき栄養素の説明では食材の具体例を挙げるなど、栄養の知識が全くない人でも健康な食生活を実践しやすい内容となっていました。また、通常(コロナ前)の育児学級では、離乳期別の離乳食を用意して固さの食べ比べを行い、実際に参加者が体験するプログラムを取り入れていました。
栄養士は専門職として、正しい情報を伝えることはもちろんのこと、限られた時間の中で特に伝えたい情報を選んで指導していました。集団指導では、体験してもらったりして記憶に残り、すぐに実践してもらえる内容であることが重要だと学びました。 |
他職種と連携をして働く行政栄養士
今年度はコロナ禍で実習を受け入れてくださったことに感謝の気持ちでいっぱいで、大変恵まれていたなと感じています。私は「保健センターでの他職種との連携とは、具体的にどのようなことなのかを理解する」ことを目標として実習に臨みました。
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実習では「1歳6ヶ月歯科健診」や「3歳児健康診査」を見学させていただき、お母様方一人ひとりに丁寧に接していらっしゃった管理栄養士の先生方の姿が印象的でした。お母様の不安をどのように和らげることができるのかを考えてお話しされているのを目の当たりにし、保護者との関わり方や、どのようにして話を進めていくかを学ぶことができました。
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その中で、健診業務を共に担い、情報共有や声かけ、挨拶などをすることで他職種との連携がとられているのだと感じました。実習目標の答えを自分なりに見出すことができ、充実した日々を過ごすことができました。
また、健診ではフェイスシールドの着用や換気、検温、アルコール消毒など、感染症対策が十分にとられており、アフターコロナで過ごしていくために必要なことをコロナ対策の最前線である保健所にて確認することができました。
今年度は4日間という短い期間でしたが、得た学びは多く、栄養士の先生方の細やかな配慮などたくさんのことに気づくことができました。これからも細かなことに気付き、この緊張感を忘れずに精進したいと思います。
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学生達が、限られた実習期間で様々なことを実際に見て、学んできた様子が伝わってまいります。例年、実習を終えた学生さんを見ると「ぐっと大人になって帰ってきたな」と感じます。
いかがでしたでしょうか。これから実習へ行く学生や受験生の皆さんは、先輩たちの感想を見てどう感じましたか?不安に思った方、楽しみに感じた方それぞれかと思います。2年生後期になると、臨地実習へ行くための演習科目が始まります。準備科目についての記事を以前ブログへ掲載していますので、是非そちらもご覧ください。