どうぞ~
国際学科で「Critical Reading」「アメリカの社会と文化」「アメリカの社会と移民」を
担当する川畑です。
さてこの写真はMaine州のPhippsburgです。
ボストンから車で約6時間、キャンプ場や別荘が立ち並ぶ避暑地です。
1607年8月19日、この近くの海岸に2隻の船が着きました。約120名のイギリス人は定住
を目指してここに植民地を建設します。入植者たちのリーダーであったGeorge Popham
にちなんでPopham植民地と名付けられました。ところが、入植者たちは約1年でここか
ら撤退してしまい、Popham植民地は歴史の舞台から姿を消します。
今から10年ほど前に遺跡が発掘されたことから、Popham植民地はPlymouth植民
地よりも古いイギリス植民地として注目を集めます。みなさんは世界史で「ニューイン
グランドで最も古いイギリス植民地は1620年に誕生したPlymouth植民地」と学びました
ね。もしも、Popham植民地が成功をおさめていたら、教科書から「ピューリタン」や
「メイフラワー号」が消えて、どんな歴史を学ぶことになったでしょうか?
(注:この写真がぼんやりしているのは間違いではありません)
昨年の8月、入植400年記念祭が行われたこの町を訪れました。写真はユダヤ系アメリカ
人の友人一家とPopham植民地の近くでキャンプをしているところです。夜は急激に冷え
込み、たき火で暖をとりました。このあたりの冬は厳しく、一面雪に覆われるそうです。
私達にとって一番大変だったのは、蚊の大群が襲ってきたことです。蚊よけスプレーも
ほとんど効果なし。植民地建設がどれほど困難であったのか、身をもって体験した1週
間でした。国際学科にはフィールドワークのクラスもあります。
教室の外にどんどん飛び出しましょう!
来年の4月、みなさんにお会いすることを心待ちにしています。
健闘を祈ります。