国際社会入門:国境を越えて活動する組織や人々について

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国境を越えた人の移動が活発な時代、国籍にかかわらず、いつどこでも誰もが安心して暮らせる社会を皆でつくっていくことがますます大切になっています。

前期の「国際社会入門」の授業では、国境を越えて活動する組織や人々について学びます。

今、世界で起きていること、そして課題に対してどのような解決策がとれるのか、最前線で活動しているゲストスピーカーをお招きしました。

一人目は、国際人権NGOのアムネスティ・インターナショナルから川上園子氏をむかえ、基本的人権とは何か、人権はなぜ大切か、私たち一人一人にできることなど、アムネスティ創設のきっかけから現在の活動についてまでお話をうかがいました。実際にアムネスティが行う国際キャンペーン活動(武器貿易や死刑制度廃止など)についてビデオもまじえながらお話しされました。アムネスティ創設のきっかけは、1960年の軍事政権下のポルトガルでカフェで学生が「自由のために」と乾杯しただけで投獄されたことに英国の弁護士が抗議の声を新聞に投稿したことでした。「自由のために」と乾杯しただけで投獄されたという事実は信じられない、と多くの学生が驚き、と同時にアムネスティの「良心の囚人」の釈放を求める活動、こうした人権侵害について個人でも何か問題解決のために活動でき、政策を変えることができるということ共感する声が寄せられました。

国社アムネスティ
二人目は、20年以上、アフリカにかかわる活動を続けている津山直子氏から「南アフリカ―アパルトヘイトから『虹の国』へ」というテーマでお話をうかがいました。現在、北アフリカから地中海をわたってヨーロッパにたどりつく難民や中国による活発な投資など、アフリカへの注目が高まっています。津山氏は、BRICSのSにあたる南アフリカ共和国で、民主化運動とNGOによる国際協力活動にたずさわってきました。ネルソン・マンデラ氏の釈放を求めて活動し、釈放後はマンデラ氏の通訳も務めていました。今回は、アパルトヘイト時代の過酷な政策に対して子ども達が教育を受ける機会を求めて活動したビデオを見ました。
津山直子氏の講演
このようなことが実際にあったことは信じられない、ネルソン・マンデラ氏の名前は知っていたが、長い獄中生活や困難を乗り越え、異なる民族が共に生きる虹の国をつくることをめざしたことなど、詳しく知ることができてよかった、という声が多く学生からよせられました。
米倉