【教員紹介】大泉 さやか先生:ベトナムの「サイゴン・ノスタルジー」ブームについて研究

大泉 さやか先生
担当科目:国際関係学Ⅰ・Ⅱ、文化人類学、ベトナム語  他

【大泉先生より】
ベトナムにおいて、2010年代から起こっている、南北分断期(1954年~1975年)の南ベトナム(資本主義側)の首都サイゴンに対する懐古の情を表現する動き(「サイゴン・ノスタルジー」ブーム)について研究しています。
北ベトナム(社会主義側)を引き継いだ現体制下でなぜそれが可能になったのか、国際関係や民族融和・和解、人々の記憶と国家の政策の相互関係に注目して考察しています。
もともと、大学院時代には、多民族国家ベトナムにおける少数民族の言語や文化の維持に関連した問題を研究しており、ここ数年、そのフォローアップに当たる調査も行っています。
2つのテーマは全く異なるように見えますが、多様な立場の人たちがいかに尊重し合い共生してゆくかを考えようとする点で共通しています。
両テーマから派生する形で、旧南ベトナム出身の元「難民」を含む海外のベトナム人コミュニティにおけるベトナムの言語や文化の継承に関しても関心を持っています。
ベトナム戦争終結の地、旧独立宮殿@ホーチミン市(旧サイゴン)
ホーチミン市(旧サイゴン)の壁面プロパガンダ
少数民族の女性たち
少数民族の祈祷師
南ベトナム時代のアオザイの展示