【本の紹介】大学生アルバイトのおすすめ本を紹介します



タイトル:『プシュケの涙』
著者  :柴村 仁
発行  :株式会社KADOKAWA
レーベル:メディアワークス文庫
請求記号:913.6/Shi

切なくて哀しいお話を読みたい方におすすめの本を紹介します。

夏休みに高校生の少女が学校の4階から飛び降りて死亡した。
補習で学校に来ていた榎戸川はその瞬間を目撃する。
彼女はなぜ亡くなったのか?
その謎を知るためにその少女と仲の良かった美術部の由良は探り出す。
目撃者・榎戸川も由良と共に真実を探しに行くが…。

この小説は前半と後半で読み手が変わります。
前半は目撃者・榎戸川目線で話が進み、後半は飛び降りて亡くなった少女の目線で話が進みます。
後半は少女が死ぬ前までの、由良といつどのように知り合ったのかということが書いてあります。

話は、少女が落ちたところを目撃したシーンから始まります。
その途中にこのような文章が出てきます。
「××××××××××った。僕は×と××を××××××のだ。」(7ページより引用)
この謎は86ページで明らかになります。

少女は自殺ではないと言い張る由良とその周りの人たち…

長編を読むことが苦手…という方にもこの本はおすすめです。
この本は続きが気になってしまうので、次々とページをめくってあっという間に読み終わるのではないでしょうか?
最初の2ページだけでもいいので、お試しで読んでみてください!!

また、メディアワークス文庫の「プシュケの涙」はイラストがとてもきれいです。
カバーと前の方にあるページにはカラーでイラストが載っています。

おもしろいのでぜひ読んでみてください。         N.O



タイトル:collaboration アート/建築/デザインコラボレーションの場
編著者 :川向正人+オカムラデザインスペースR
出版社 :株式会社 彰国社
出版年 :2015.5.10
請求番号:520.4/Kaw

みなさんは自分の専門とするデザイン領域だけに意識を向けていませんか?コラボレーションという観点からデザインを学ぶ学生に読んでもらいたい本を紹介します。
本書は2003年に始まったOKAMURA Design Space Rという「建築家と建築以外の領域の表現者とのコラボレーション」を統一テーマとした企画展の第6回から第12回までの内容が建築家とコラボレーターによる鼎段という形で紹介されています。
コラボレーションとは何かしらメインとなるものがあり、それを引き立てることやそこから派生させていく場合が多く、上下関係が生まれることもあります。その中でアート、サイエンス、インダストリーの表現者と建築家が同じ世界観を共有しながらフラットな関係性で企画を進めていくことにより広がっていくデザインの可能性を知ることが出来ます。
既存の空間内での様々な制約に苦悩する様子や出来上がった作品を展示するのではなくその場で制作することへの挑戦、美術館とは異なるオープンスペースでの展示の苦労などいつもとは違う葛藤が分かるだけではなく、それぞれの企画の空間体験に対する考えも知ることができます。表現者たちの自分の領域にとらわれない考え方は私たちの想像をはるかに超え、多くの学びを与えてくれます。
コラボレーションという機会が増えている現代、建築という枠にとらわれず、様々なデザイン領域とともに制作することの重要性と可能性を感じられる一冊となっているのでぜひ読んでみてください。デザインに対する新たな視点が見えてくるかもしれません。