トウが立った菜の花 [2016年04月04日(月)]

<日文便り>

いよいよ桜が咲きました。桜の下に菜の花、という取り合わせが個人的に好きなのですが、学内でも菜の花、見られるようになりました。
これは3月末ごろの写真。
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さて、自宅の庭にも菜の花が。
こちらの菜の花は、実はコマツナ。
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こっちはチンゲンサイです。
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「菜の花」って、アブラナ科の植物の花一般を指す言い方で、コマツナもチンゲンサイも、アブラナ科。ごらんのとおり、花が咲いたら立派な菜の花です。そもそも小松「菜」、青梗「菜」ですもんね。
コマツナとか、チンゲンサイとか、普段は食べる状態(=花が咲く前)でしか目にしないと思いますが、放ってっておくとこんな感じで菜の花が咲くんです。

コマツナやチンゲンサイを、「食用の野菜」っていう角度だけから見ていると、花なんか想像もしないわけですが、花がついたところを見てみると、あー、アブラナの仲間だなー、菜の花だなー、っていう実感が湧きます。
葉っぱしか見てなかった野菜について、花はどんな感じなのかに気づく。
・・・大学で何かを知っていく面白さって、こんな感じのことなんじゃないかと思います。
別の角度からの見方を知って、世界の見え方が変わっていく、世界の見方を切り替える選択肢が増えていく、そんな感じ。

ちなみに、レタスはキク科。放っておくとこんな感じに花が咲きます(これは夏の写真)。
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日ごろ食べてるレタスとは全然違って見えますが、最後はこんな感じで花が咲きます。
言われてみれば、菊の仲間に見えてきませんか?

こういう、花を咲かせる茎みたいな部分を薹(とう)っていいます。「ふきのとう」の「とう」、「トウが立った」の「トウ」です。「トウが立つ」・・・年齢的に盛りを過ぎたことを指す表現ですが、野菜としては、トウが立っちゃったらもう遅いんですよね。都会の若い人は、「トウが立つ」という表現自体を知っていても、トウって何なのか、もとになった農作物の様子とのつながりを知らなかったりするかもしれませんね。そういう言葉の由来を気にして、そこから感じ取れる世界観を考ていく、というのも日文の学び。

野菜としてはトウが立ったらおしまいですが、植物としてはトウが立ったらいよいよ花開く。こういうのも、ものの見方の角度次第かな、なんて思います。

いよいよ新学期。今年の春は、世界がどんなふうに見えるでしょうか。

(SN)