<受験生の方へ>
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2116年5月×日 水曜日の新聞記事から
日本文学研究は海外で!
近年、「日本文学を本格的に学ぶなら留学」という声がよく聞かれる。日本の文学作品の価値を認め、研究を盛んに行っているのは、海外の大学や研究機関だという。
日本では、1990年代に顕著になった活字離れに歯止めがかからず、出版業界は大打撃を被ることになった。その影響を最小限に抑えるため、売れる本を中心とした品揃えに移行、2020年代には一時代をなした文学作品、文豪と呼ばれた作家の傑作ですら、売れ行きによっては棚には並べられなくなり、目に触れることすら稀になったという。
それから80年、今では多くの文学作品(書物)は、美術館でガラスケース越しに眺めるものとなり、文学研究は考古学研究との抱き合わせを余儀なくされている。(後略)
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100年後、もしかしたらこんな日本になっているかもしれません。
誰かが自国の文学の価値を検証し、継承していかなければ、やがて廃れてしまいます。
以前の日本語日本文学科は、極論を言えば「文学好きの趣味の世界」でした。「役に立たぬもの」の筆頭です。
しかし、今や意味合いが変わってきています。
我々の学科が漱石を、鴎外・川端・志賀・一葉を、もちろん西鶴・平家・源氏・万葉集を読み、学び、受け継いでいかなければ、伝統が途絶えてしまうかもしれません。
さあ、我こそはと思う方は、ぜひ日本語日本文学科へ。
※上記の新聞記事は架空のものです
(FE)