無患子(←読めますか?) [2020年09月08日(火)]

〈日文便り〉

子どものころに、羽子板をしましたか?

羽子板で使う羽、追い羽根についている黒い玉、これはムクロジという実の種子です。
ムクロジは無患子と書き、子どもが病気に煩うことがないようにという祈りが、羽子板の遊びに込められているのでしょう。
調布市にある深大寺には大きなムクロジの木があり、今、たくさんの実をつけています。
ムクロジを国立国語研究所構築の「歴史コーパス」で引いてみると、近松浄瑠璃の「つくばねの峰より落つる滝の白玉一、二、三、四五、六、七、八九軒の町にはね交す比翼の羽子板、 無患子 も、磨き入れては色になる」が古い例としてヒットしました。1700年頃には、追い羽根に使われていることが分かります。

周りの緑色の部分は、べたべたしています。このべたべたには石けんのような成分が含まれていて、水に濡らすとうっすらと泡立ちます。石けんのなかった時代は石けんの代わりにもなったようです。

無患子の実
たわわに実った枝
大木です

(MN)