演習

〈授業風景〉

今回は、演習、いわゆるゼミでの授業内容についてご紹介します。
私は日本語教育の中でも特に「会話データ分析」が専門で、日本語母語話者と学習者の会話、いわゆる異文化間コミュニケーションの特徴を、実際に会話を収録して分析しています。

日文の学生は、3年生からゼミに所属し、「演習」の授業で卒論を書くために専門的な内容を学習していきます。
私のゼミでは、受講生は実際に会話データの収集も体験します。
会話の収録前は、ビデオカメラの前で普通に話すのは難しいのではないかという疑問も出てくるのですが、私のこれまでの経験では、最初はカメラを意識していても、会話がはずんでくると撮影されていることを忘れてしまいます。
実際、受講生に体験してもらうと、やはり、「えっ、もう時間?」と撮影終了に驚く様子が観察されます。

写真は女子大生の楽しそうな会話の様子ですが、みなさんにとって「楽しい会話」とは具体的にどのようなやりとりでしょうか。
会話データ分析では、実際に撮影した会話データを文字化して会話を視覚化し、会話の特徴を客観的に分析していきます。
「楽しい会話」の特徴がわかれば、日常生活の実際の会話にその特徴を活用していく可能性もあります。
授業では、日常生活の多様な会話の特徴を受講生と一緒に考えていきたいと思っています。

(大場美和子)