ブックリレー第22回

インスタグラムで始まった「日文生ブックリレー」をブログでも掲載しています。
今回で第22回目です。

日文のインスタグラムは以下の通りです。日ごろのイベントなどをアップしています!
是非覗いてみてください。
日文アカウント:@swu_nichibun_official

本を通じて日文生同士はもちろん、受験生の方とも繋がっていければ嬉しいです。
今回も3年のお2人です👩

①MSさん👰

こんにちは、冬に発売されるポケモンが楽しみなMSです。
私が紹介する本は、乃南アサ『パラダイス・サーティー』です。

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三十歳へのカウントダウンが始まった栗子菜摘
二人は中学からの親友だが、結婚を夢見るOLとレズビアンのバー経営者と全く違う人生を歩んでいる。
ある日、菜摘を介して栗子の前に魅力的な青年実業家が現れ、同じ頃、菜摘も人生を共に歩めそうな女性と出会った。
それぞれ自分なりの輝かしい三十代を迎えるかに思えたが……。

(上巻裏表紙あらすじより引用)

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この作品は、自分なりの幸せを求めて二人の女性が奔走するお話です。
30歳前後というと、結婚や妊娠・出産を経験する人が多く、
女性にとっては人生の節目となる年齢であるように思います。

私は結婚願望が強いため、結婚へと焦る栗子に激しく共感しました。
一方で、恋愛や結婚だけが女性の幸せなのか、疑問に思うこともあります。
何が正解なのか、そもそも人の生き方に不正解があるのか、人生って難しい!
と悩む人は少なくないと思います。

疲れたり、道に迷ったりしたときに、この栗子と菜摘の逞しい生き様を見て、
「人生はまだまだここからなんだ!と納得することができるかもしれません。
上下巻で構成されていますが、歯切れよくサクサクと物語が進んでいくため、
飽きることなく読むことができます。

そういった点もこの作品のおすすめポイントです。
ぜひご一読ください!

次はジャニーズJr.のHiHi Jetsの応援をしているMYさん、よろしくお願いいたします!

②MYさん💑

こんにちは。ジャニーズJr.HiHi Jetsを応援することが生きがいM.Yです。
今回わたしが紹介したい本は綿矢りささんの『ひらいて』です。

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華やかでモテる女子高生・が惹かれた相手は、哀しい眼をした地味男子
自分だけが彼の魅力に気づいているはずだったのに、手紙をやりとりする女の子がいたなんて。思い通りにならない恋にもがく愛は予想外の行動に走る――。
身勝手にあたりをなぎ倒し、傷つけ、そして傷ついて。
芥川賞受賞作『蹴りたい背中』以来、著者が久しぶりに高校生の青春と恋愛を瑞々しく描いた傑作小説。(新潮社「ひらいて」ページより引用)

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これを読んでいる受験生の皆さんに薦めるのは少々躊躇われますが(笑)、
高校三年生の受験期に起こる主人公・愛の一生に一度の恋模様です。
しかしそれを“恋”と呼ぶにはあまりにも荒々しく衝撃的な情動が描かれています。
きっと初めて読むときに息をのみ、読了後はしばし茫然としてしまうでしょう。

人間なら誰もが持つ承認欲求を振りかざし暴走する愛が、
初めは嫌悪を抱いていても次第にどうしても愛おしくて仕方がなくなる。
平凡で簡単な水のような人生を送りたいとぼんやりと思っていた愛が、
カルピスの原液のような濃い激動に振り回される様子は一見矛盾しているのにどうしてか眩しく見えるんです。
いつの間にか自分の親友を見守るかのように手に汗を握りながら読んでいる自分がいるはずです。

それから、文庫版の解説を務めるのは最近留学したことでも話題になった光浦靖子さんなのですが、とある一文がこれまた衝撃的だったので引用します。

「私は……お神輿を担いじゃいました!わっしょい、わっしょい、ざまみろ、ざまみろ!」

いかがでしょうか。この解説を読むだけで『ひらいて』が気になってきたのではないでしょうか。本編を読んだらぜひ光浦さんの解説も併せてご覧ください。
一緒になって神輿、担いじゃうと思います。

タイトルの「ひらいて」は、どんなニュアンスが込められているのか。
読むたびに考えが変わる文学的な視点で読むこともできます。
何度だって世界は変わるのです。
この作品に出逢ったあなたの人生もきっと、変わりますよ。

ちなみにこの作品は10月22日に実写映画が公開されます。
わたしの好きなHiHi Jetsのメンバー、作間龍斗さんも出演しているので
わたしは公開初日の朝一番に映画館へ駆け込む予定です。

以上、『ひらいて』の紹介でした。

(注:二時間弱で読める程度のお話ですが、気力・体力が必要なので体調を万全に整えて読むことをお薦めします!)

次は韓国アイドルの魅力にどっぷり浸かって抜け出せない沼の底から、M.Hさんです!
よろしくお願いします! 😀

(CC)