演習Ⅱ

私の専門の「会話データ分析」は、高校までの国語の授業では扱われることはまずないので、
私のゼミに所属する学生は、私の授業や高校時のオープンキャンパスで関心を持ってくれることが多いと思います。
そして、ゼミで専門的に学んで、4年生で会話データ分析の卒業論文を執筆していきますが、
就活や卒業後の生活でも、会話を客観的に見る視点を活用し、
実際に仕事や人間関係で役立っているという嬉しい連絡をくれる学生がいます。
例えば、外国人とのコミュニケーションがうまくいった、
就活で卒論の説明をしたら珍しいので関心を持ってもらえたというのはよく聞く報告です。
他にも、教員になった学生が生徒とのやりとりに活かしているという報告、
女子高女子大出身で男性と話すことが不安だったけれど自信がついたという報告、
単純に楽しんで見ていたテレビ・映画・ゲーム等の会話を注意深く見るようになったという報告などがあります。
会話は基本的に毎日行うものですので、
その会話を冷静に客観的に見つめ直し、改善していく力を身に着け、
社会生活の中で役立ててくれているものと思います。

 

私が学生の頃は、会話データ分析の初学者に対する教科書などはなく、
今思えば、先生方も手探りで教えてくださっていたのだと思います。
そこで、研究仲間と共同で、会話データ分析の手法を学ぶ教科書を執筆し、
授業で使いながら改善を進めてきました。
多様な分析を行い、その結果を教科書という形で活用し、
それをまた改善していくプロセスは、学生が行う卒業論文執筆のプロセスと同じです。
次年度からは、この教科書を使って授業を行いたいと考えています。
今は受験生のみなさんが「学生」になって、
一緒に授業で多様な会話を行いながら学びあっていけることを願っています。

(大場美和子)