ブックリレー第32回

インスタグラムで始まった「日文生ブックリレー」をブログでも掲載しています。
今回で第32回目です。

日文のインスタグラムは以下の通りです。日ごろのイベントなどをアップしています!
是非覗いてみてください。
日文アカウント:@swu_nichibun_official

本を通じて日文生同士はもちろん、受験生の方とも繋がっていければ嬉しいです。
今回は2年のお2人です👩

①ATさん🍩

こんにちは、趣味は紅茶をいれておやつタイムをとる事のATです。
毎日お茶を入れてお菓子を食べるひと時が、ほっとできる癒しの時間になっています。

今回紹介する本は、森見登美彦『四畳半神話体系』です。
冴えない大学三回生「私」
入学当初は薔薇色のキャンパスライフを夢見ていたが、奇妙な出会いによってこれまでの二年を棒に振ってしまう。
悪友の小津に振り回され、自由人樋口師匠に無理難題を言われ、憧れの黒髪の乙女は見る影もない。
「私」は自らの出会いを嘆き、あったかもしれない可能性を求める。四畳半から始まる、四つの並行世界の物語。

この本はとある分岐点から分かれた四つの並行世界を描いています。
どのお話も同じ文句で始まり、同じ台詞で終わりますが、
主人公を取り巻く関係性や物事を見る視点が微妙に変化する事で語られる情報が変化していきます。
読み進めるほど、以前語られていた一見何でもないような情報が伏線のように繋がっていき、
どんどん物語の世界に没頭していきました。

また、主人公の知的で饒舌な語り口も魅力的で、ページをめくる手が止められなくなる作品です。
少し不思議な体験をしたい時や自分の過去の選択にもやもやしている時に是非読んでみてください。

次は、最近紅茶に拘っているMKさんです。よろしくお願いします!

②MKさん

こんにちは!最近紅茶に拘りはじめたMKです。
いつか茶器も揃えるのが目標です!
今回紹介したい本は、ヘミングウェイ「老人と海」です。

【あらすじ】
八十四日間の不漁に見舞われた老漁師は、自らを慕う少年に見送られ、ひとり小舟で海へ出た。
やがてその釣網に、大物の手応えが。見たこともない巨大カジキとの死闘を繰り広げた老人に、海はさらなる試練を課すのだが───。
(裏表紙より引用)

今回は載せられませんでしたが、「老人と海」を手に取った理由は表紙に描かれた鮮やかな海でした。
本編は負けず劣らずの美しさで、海と魚と人の強さが紡がれています。
圧倒的な力を前に底意地ひとつで踏ん張る老漁師の姿は、
どうしようもない切なさとそれ以上の勇気を与えてくれると思います。
人間はここまでやれるんだと、殴りかかるような強さで訴えてくることでしょう。
一匹のカジキと一人の老人の間で繰り広げられる、バトル漫画のようなギリギリの死闘には終始心が休まりません(笑)

生きていく上で、壁にぶつかって、めげそうになる経験は何度でもあると思います。
「人間ってやつ、負けるようにはできちゃいない」
作中の老漁師の言葉です。
少しだけ、あと少しだけ踏ん張る強さが欲しいと思った時に手に取ってみてください。

次は、ヴァイオリンを弾くのが趣味のAMさん!✨
よろしくお願いします!

(CC)