〈日文便り〉
はじめまして。11月より日文臨時助手として赴任しました、Eと申します。私も学生のみなさんと同じく、この昭和女子大学日本語日本文学科で学びました!主に梶井基次郎を対象に、近現代の日本文学を研究しています。
そこで、せっかくなので今回は文学にかかわる話題を…。
明日11月9日は、「2022・第76回 読書週間」の最終日だそうです📚今年の標語は「この一冊に、ありがとう」。色々な本を読むなかで、一冊の本が、変化のきっかけをくれたり、自分の人生の指針となったり、ただ面白いというだけではなくて心に強く残った経験をした人も多いのではないでしょうか。
みなさんが「ありがとう」と伝えたい本はありますか?
ちなみに私は、ちくま文庫版『梶井基次郎全集』(1986.8.26、筑摩書房)です!🍋📚
梶井の小説、習作、遺稿などほぼすべての作品が収められており、手軽に梶井作品に触れられる、梶井文学入門者から愛読者まで必携の一冊になります✨
もともとは大学の授業のために手に取った本でしたが、気が付けば作家・梶井基次郎の世界にのめり込み、梶井を研究対象とするほどまでになりました。まさに、この出会いが無ければ、今の私も存在しないと言える一冊です。
たった一冊の文庫に収まってしまうほどの作品数しか残せなかった梶井ですが、そこに描かれる〈自己〉との対峙は、現代の私たちにも共通する大きなテーマだと思います。この一冊を通じて、「檸檬」の奇抜さだけではない、梶井の文学世界をぜひ味わっていただきたいです!
今回は「読書週間」にあわせて本の話題を出してみましたが、この「読書週間」が終わっても、読書がみなさんの「習慣」になったらいいなと思っております☺
それでは、今後ともよろしくお願いいたします!
(助手E)