昭和女子大学近代文庫所蔵『與謝野晶子未発表書簡』のコーパス化プロジェクト! 発足しました

<日文便り>

日本語日本文学科では、コースプロジェクトとしていくつものプロジェクト科目を開講しています。
そのひとつとして、今年度からは昭和女子大学近代文庫所蔵『與謝野晶子未発表書簡』のコーパス化プロジェクトが発足しました。
現在月曜日と水曜日の週2回活動しています。
コーパス化とは、原本をPCなどで検索可能な文字データ形式にしていくことです。
今回のコーパス化では、再現性を保つために原本の画像がリンクするように加工することも考えています。

昭和女子大学近代文庫には大学創設者の人見圓吉が収集した貴重な資料がたくさんあります。

その貴重な資料群を閲覧するにはどうすればよいか。
まず、所蔵の状態の洗い出しとリスト化から、図書館との交渉に至るまで「チーム・交渉」が担ってくれました。
近代の作品を扱う他のコーパスとの汎用性を考察は「チーム・コーパス」が担い、もちろん、主な筆者である與謝野晶子の周辺(思想・作品・時代背景・交友関係など)についての考察は「チーム・與謝野晶子」が担ってくれました。
30数年前に未発表書簡を活字化、『與謝野晶子未発表書簡』として書籍化してくださった昭和女子大学の杉本邦子、大塚豊子両先生の足跡についても研究発表を行いました。

創設者が収集した貴重な資料を、30年前に昭和女子大学の先生方が書籍化し、さらに2022年、私たちが現代の研究に求められる「コーパス」というかたちにするバトンの引継ぎによって、広く学界に貢献できるよう、楽しく真剣に取り組んでいます。
2023年2月上旬から3月にかけ、これまでの日文プロジェクトとともに図書館の展示スペースでの発表も予定していますので(もちろん入場無料!)、是非お運びください。

発足してまだ間もないですが、先日ちいさな発表会も行いました。

(宮嵜由美)