馬瀬狂言プロジェクト報告~リーフレット編~

〈日文便り〉

こんにちは。古典文学担当の山本です。

私は今年度、伊勢市で伝承されている馬瀬狂言を紹介する馬瀬狂言プロジェクトを担当しています。

馬瀬狂言プロジェクトでは、現在、リーフレット作りと資料展の準備に取りかかっています。今日は、8月中の活動を中心にご報告します。 

6・7月と、プロジェクトメンバーは2チームに分かれて、馬瀬狂言の公演時に配付する、リーフレット作りを行いました。それぞれコンセプトを定め、チーム内での検討、その結果をメンバー全員で検証し、更にブラッシュアップして、8月初めに試作品を作成しました。

リーフレットには、学生考案のキャラクターが登場しています。

完成後は、チームごとにリーフレットのプレゼンテーション動画を作成し、馬瀬狂言保存会の方に、試作品と共にお送りしました。そして、8月17日の午後、どちらのチームのリーフレットが馬瀬狂言を紹介するものとしてふさわしいか、馬瀬狂言保存会の方に選んでいただくための意見交換会を、zoomで開催しました。

 

 

結果は、Aチーム・Bチームの内、僅差でBチーム(写真右)となりました。ただ馬瀬狂言保存会の方から、Aチームのリーフレットにはキャラクターをはじめ、工夫されたところがあるので、Bチームのリーフレットにそれらを取り込み、よりよい形にできないかというご意見をいただきました。そこで、再度検討し、新たなリーフレットを提案することになりました。


この会に出席した学生たちの声を紹介します。

・実際に馬瀬の方々とお話しすることができ、どう感じているかを馬瀬の方々の言葉で聞くことができ良かったと思います。

・馬瀬狂言を実際にしている方々だからこそいえる意見を貰うことができて今後の参考になった。

・保存会の方々は、二つのリーフレットの良いところを合わせていく形を希望されていましたが、それぞれのチームのコンセプトや対象が異なるため、世界観を保ちながら合わせていくことの難しさも感じました。できる限り期待に応えられるように、今度はチームを横断して良いものが作れるように頑張りたいと思いました。どちらも甲乙つけがたい!と最後まで悩んでくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。

・学生が良い点として挙げたQ&Aや太郎冠者診断、『棒縛り』や『長久楽』という具体的な演目を取り上げているところを馬瀬狂言保存会の方々も同じように感じられていることがわかった。Aチームの字体やウマ太郎の絵、Bチームの威厳ある表紙と松など学生には挙がらなかった意見を知ることができて良かったと感じた。内容面でどのようにAとBを融合させるかしか考えていなかったため、字体を取り入れるという新たな見方の意見を知ることができた。直接お会いした時よりも馬瀬についての知識が身に付いていたため、演目のどの部分を入れるべきか、威厳を出すにはどうしたらよいのか具体的な内容について意見交換することができて良かったと考えた。

 学生一人ひとりが、馬瀬狂言についての学びを深めながら、そのよりよい発信方法を探っています。

11月16日の日文公開講座では、完成したリーフレットを配付する予定です。ぜひ公演にいらして、その完成品を手に取っていただければ幸いです。9・10月の活動では、資料展や公演の準備を行っていきます。またその様子をこのブログでお知らせします。

 

 最後に、11月16日の日文公開講座へのご参加には、申し込みが必要です。ご興味のある方はこちらまでお申し込みください。皆様のお越しを心からお待ちしています。https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfBlSmSndpqCStzjSjYXVjelVsO8zmskyHyCAZUppo60ovGfg/viewform

 

馬瀬狂言プロジェクトについては以下もぜひご覧ください✨
馬瀬狂言プロジェクトの報告~インタビュー編~
昭和女子大TV 山本晶子教授(日本文学)

 

                               (山本晶子)