【高大連携】帰国生学習サポートプロジェクト 最終報告会を開催

〈日文便り〉

こんにちは。日文の植松です。
2月28日に、帰国生漢字学習サポートプロジェクトの最終報告会を開催しました。

本学は山脇学園中学校・高等学校と高大連携協定を結んでいます。
2023年度から、学びの連携の一環として、本学日本語日本文学科の学生が山脇学園中学校に在籍する帰国生を対象に漢字学習のサポートを行うプロジェクトを実施して参りました。そのプロジェクトの総括をするべく、山脇学園中学校・高等学校国語科主任の岡野円様、外部有識者としてアレッセ高岡理事長の青木由香様、京都女子大学の滑川恵理子様をお招きしてプロジェクトの成果発表を行い、質疑応答を実施しました。青木さんと滑川さんは、実は大学院時代の先輩・後輩にあたります。遠方からのご参加をお願いしてしまいましたが、プロジェクトの趣旨と最終報告会の意義をお伝えしたところご快諾くださり、実現に至りました。また、岡野先生も「午後の授業が終わってすぐに出発すれば間に合います!」と、お忙しい中ご来校くださいました。皆様のご協力に感謝申し上げます!


大変内容の濃い2時間で、参加した学生からは「どのコメントにもハッとさせられて、柔軟に考えていたつもりがまだ検討の余地があったことに気づかされた」「もっとこのような会を開催したかった」という声が聞かれました。

実際に帰国生を対象に漢字学習サポートを実施した見地から、帰国生の学習以外の面でも日常的に接している見地から、外国籍児童生徒が散在している地域におけるオンライン・対面による日本語指導の第一線で現場を見ている見地から、外国籍児童生徒を対象とした日本語教育を専門としている見地から、まさに多角的な視点から討議が行われました。
「漢字の学習を難しく感じるのは、本当にその理由だけだろうか?その他の可能性はないだろうか?」「このような事例もあるが、それとの関連は?」「帰国生が得意な英語を活かして漢字を学習する手立てはないだろうか?」等、1つの事例をもとに深めていくこと・その周辺へと広げて考えていくこと、その両方を実現させることができたと感じます。
学生はもちろんのこと、参加した教員にとっても多くの気付きが得られた有意義な時間でした。

最後に記念撮影を行いました。


この後は報告会で得た気づきをレポートにして総括し、報告書にまとめます。
これをもって本プロジェクトは一区切りとなりますが、今後も、帰国生の皆さんが自分の得意を活かして自分らしく学校生活を送れるよう願っております。本プロジェクトでの学習支援が、少しでもその一助となったのであれば、幸いです。
改めまして、貴重な学びの機会をいただきました山脇学園の関係者の皆様に、深く感謝申し上げます。

(植松容子)