〈首都決戦・ファイナル〉
ついに予選が終わり、ファイナルが始まりました。
最初に簡単な紹介をしていただき、「開催校からファイナル進出者がでました!」ということを言っていただきました。
その言葉を聞いて、先生方と掲げた「ファイナル進出」という目標、委員会の子たちからの「昭和の名を全国に」というメッセージを思い出しました。
賞を狙うというよりは、「とにかく内容を飛ばさない、伝えたいこと全部伝える、堂々と話す!」ということだけを考えていたので、予選と同じようにやろうとだけ考えていました。
さあ、最後のくじ引きがやってきました。これまで学内決勝ではトリ、予選ではトップバッターときていてもう心臓が持たなかったので、ちょうどいい真ん中くらいがきてほしいなと思っていました。引いた数字は「6」でした。あれ??????大トリ飾る???ここまできたら伝説にしてほしいくらいのクジ運でした。なぜ私は最初か最後しかできないのか。全国大学ビブリオバトル、トップとラストでやらせていただきました。本当にすごい、なんだこれは。引いた瞬間に笑ってしまいました。後から「大トリなんて運いいじゃん!」と言われたけど、もう開会式から何時間も経っていてみんな疲れているだろうから、ファイナルで最後はあんまり嬉しくないよ!と思いました。ほらM-1とかでも最終決戦の一番最後が優勝ってあんまり無いじゃないですか。前の人のインパクトに圧倒されて…みたいな。なので内心まじかーと思いつつ、5名のバトラーさんのスピーチを聞いていました。
ファイナルなので、これまでとは比べものにならないくらいハイレベルでした。どの本もとても魅力的で、話し方も上手くて、笑いも起きているし、すごいなあという感想しかでてきませんでした。会場のオーディエンスの方々もとても暖かく、あまり緊張はしませんでした。というかこれまでたくさん練習してきて、今更原稿とか確認してもあんまり意味ないなって思って、体が自然に覚えていることに期待をしていました。詰まったらその時はその時。予選で大丈夫だったので自分を信じることにしました。
そして最後、私の番が回ってきました。紹介文で最近ハマっていることの「M-1」の話題に触れていただきました。おかげでかすかに残っていた緊張もほぐれました。オーディエンスの方は非常に多く、奥の方までぎっしりでした。こんなに多くの人に私のスピーチを聞いてもらえるなんて、そんな貴重な経験をしていいのかと思いつつも、これまで協力してくださった方たちに恩返しができるように精一杯頑張ろうという気持ちで挑みました。

冒頭で「見えない、聞こえない、話せない」という表現で指を折るんですよね。手を使っていて見栄えがいいからか、写真に残っているのがこの瞬間が多く、なんか必殺技というか最終奥義みたいになっていて恥ずかしいです(笑)そんなつもりないですよっ
感覚的には、ファイナルが一番上手くいきました!✨詰まることもなければスタンドで失敗することもなく、オーディエンスの方にきちんと伝えることだけを考えて話すことができました。それまでの紹介本や紹介の仕方の雰囲気がかなり違ったので、若干異質な空気ではありましたが、「これが私が見つけた最高のやり方!」と割り切ることができました。
終わってから表彰までは本当に記憶がないです!やりきった感で力が抜けてしまったのか、図書カードをいただいて記念撮影くらいからしか鮮明な記憶がないです。会場にも緊張が走っていたので、その影響をモロに受けたのかもしれません…チャンプ本の『全裸刑事チャーリー』(七尾 与史)の方は最後のインタビューまで面白くて、とても良い大会になったのではないかな?と思います☺️

終わってから先生や見にきてくださった方と写真を撮りました!全部いい写真で今でもたまに見返します!
そして控室に戻って帰る準備をしていると、バトラーの方から「最後アリアドネに投票しましたよ!」と声をかけていただきました!
シリアスなものよりほっこりなものを求めていたけど、圧巻のプレゼン力で投票してしまいましたと言っていただきました…この言葉が私は一番嬉しかったです。
本の内容は変えられません。その魅力をいかに伝えるかはバトラーの技量にかかっています。
私が紹介した『アリアドネの声』は、決してほっこり幸せ物語でもないし、コメディ要素がある作品でもありません。受け手によっては「そんなハラハラする本は読みたくない」と、内容の時点であまり受け入れてもらえない可能性すらありました。
しかし私はこの小説を強く推したい、多くの人に読んでもらいたいと思い、選びました。
私のできることは、より魅力が伝わる言葉選びをすること、そして表現力を磨くことでした。どのように話したら印象づけられるだろう、どこをアクセントにしよう、抑揚はどうしよう、直すべき癖はどこだろうと、先生に助けられながら改善していきました。
終わってからさまざまな人に「一番”語り”をしていた」「引き込まれる話し方だった」と言っていただき、自分が一番磨いてきた部分がしっかり伝わっていたことが嬉しかったのを覚えています。
特別な賞はいただけませんでしたが、「全国大会でファイナルに残る」という目標は達成できました!
次回はいよいよ最終回 📚【全国大学ビブリオバトル】本学代表バトラーより⑥〈ビブリオバトルを終えて〉
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