「漆」のゼミ旅行

歴史文化学科の武田昭子です。文化財学を担当しています。
皆さんのお宅では漆の器を使っていますか?
合成樹脂の器が出回っている昨今では、あまり使われなくなったようですね。でも、この頃は、日常を優雅に楽しむ小道具として見直されているようです。

実は、漆の器は古く縄文時代から在り、東アジア特有のものです。西欧人は「漆黒の美」を特に愛でたと言われています。

漆の木に傷をつけると、その傷を自分で治そうと滲み出てくる樹液が「漆」です。この頃のような、じめじめして蒸し暑い、こんな天気が、「漆」は大好きです。夏が最も優れた品質のものが採取され、良く乾きます。

漆は塗料、塑形材、接着剤として日本の有形文化財に様々なかたち利用され、漆文化を形成してきました。
「漆」の採取から製品製造までを見学するゼミ旅行にも行きました。

①は漆掻きをしているゼミ生です。

②は掻きとったばかりの漆です。