蛍のこと

 歴史文化学科、女性史・思想史ゼミ担当の掛川典子です。今年の蛍のお便りをいたします。 本学には、新体育館の南側にビオトープがあります。毎年この季節になると蛍が飛び始め、近隣の住民の方々にも公開されます。今年は6月7日から19日まで、夜7時から9時までです。私は昔よく蛍を見ていました。特に中学の合宿で箱根仙石原で見た、光のトンネルのような蛍の記憶が、今も忘れられないほど、幻想的な思い出です。ですから毎年蛍を楽しみにしています。ご近所の子どもたちはもう大喜びです。生まれて初めて本物の蛍を身近に見るお子さんも多いようです。皆さんご家族で、友達と、自転車を連ねていらしています。ビオトープの発案者のおひとりは、もう定年退職なさいましたが、小川はこうして残り、毎年の風物詩のようになっているのです。スイス人の友人にこの話を伝えたら、「大都会のなかで小川の蛍を見られるなんて、何という美しく慰められる光景だろう!」と返事をくれました。