考古資料を見る② [2012年02月02日(木)]

歴史文化学科の山本暉久です。前回に引き続き、考古資料を見るの第2回目です。今回は
昨年11月に、現在交付されている科学研究費による資料調査を行った時の話です。
長野県佐久方面の縄文時代遺跡および資料館等を、私のゼミに所属する大学院生4名と
OG2名を引率して見学しました。
今回の私の大きな目的の一つは、長野県南佐久郡佐久穂町にある日本最大の大石棒を
見学することでした。石棒(せきぼう)は縄文時代に造られた石製品で、その形状が男根に
酷似していることから、豊かな恵みや安産・多産を祈るために用いられた道具と考えられて
います。実は、わたくしは、この石棒を研究している数少ない研究者の一人なのです。
北沢の大石棒はなんと全長223cmもあるもので、田んぼの中になかば埋まっていたものを
掘り出して現在の位置に立てたものです。おそらく、この石棒が造られた頃も立てられていた
のではないかと思います。実際に、現地で見学してみてその大きさに圧倒されました。
このような、大石棒を原石を加工して造り出したエネルギーに驚きます。その当時の祭りの
シンボルとしてムラの広場に立てられていたのでしょうか。
写真は引率した院生たちが大石棒を囲んで写真を撮ったときのものです。
やはり、考古資料は実物を見ることが大切なことを改めて感じました。