韓国・全州を訪問しました

こんにちは、松田忍です。

韓国・全北大学の国際学術会議に参加し、報告してきました。1年ぶりの訪問となります。

全北大学は、ソウルからバスで南に4時間弱乗ったところにある全州(ジョンジュ)にある国立大学です。全州の名物といえば、みなさんもよくご存じのビビンバです。「ジョンジュ行きのバスチケットをください」というときに「ジョンジュ」の発音がうまく通じなかった場合、「ビビンバ、ビビンバ」といえば通じるそうです笑 日本だと「カガワ」がうまく通じなかった時に「うどん、うどん」といったり、「ウツノミヤ」が通じなかった時に「ギョーザ、ギョーザ」といえば通じるようなものなのかもしれません。

ちなみに李氏朝鮮時代の三大ごちそうというと、全州のビビンバに加えて、開城のクッパ、平壌の冷麺なんですよ。韓国料理とひとくくりにするのではなく、韓国のどこの名産なのかがわかってくると、実際に食べに行ってみたくなりませんか?開城と平壌は北朝鮮内にあり、訪問することはちょっと難しいのですが。

朝食には、これまた全州名物のビーンスプラウトのスープをご馳走になりましたが、なんど食べても絶品ですね。ピリ辛スープを朝から飲むと、身体が活性化して一日頑張ろうという気になります。このお店、日本にも進出してくれないかなぁ。。。

ビーンスプラウトのスープ(写真見てるだけで思い出して食欲が・・・)

スープに入っている緑色の野菜はネギですが、韓国料理の場合、しれっと青唐辛子が入っていることがあるので、超絶キケンです笑 現に、写真の上のほうにある小皿に写っている緑色のモノは青唐辛子の輪切りです。自分でいれて辛さを調節できるようになっています。松田はどうしたかって?当然チャレンジっすよ、チャレンジ!大いにむせ、大いに汗をかきながら、おいしく完食しました。

食べ物の話ばかりしていると怒られますね!

会議のテーマは「圧縮型経済成長」でありまして、日本(の高度成長)、韓国、そして近年の中国において、タイムラグを持ちながら急速な経済成長が実現された要因と、その成長がもたらしたひずみを比較して検討しようという内容でした。狭い意味での経済問題だけではなく、経済成長における人びとの生活意識の変化などまで議論は膨らみまして、たいへん有意義な3日間を過ごすことができました。特に、中国の経済成長を支えた安価な労働力が確保された要因を問うた報告は非常に興味深かったです。また色々な授業で議論の内容を紹介していきたいと思います。

さて、小野寺先生も少し前の記事に書いていらっしゃいましたが、こうした国際会議にでると、やはり言葉の問題ということを深く考えざるを得ません。今回の会議には、韓国人、中国人、台湾人、ベトナム人、そして日本からは松田が参加したわけですが、アジア系の2カ国語を話せる研究者が多数いらして、また韓国の学生たちも積極的に間に入って通訳をつとめてくださり、どの地域からの出席者も議論に参加できる恵まれた環境でございました。

ただいったん会議を離れ、懇親会になったときに、話題と笑いをリードしていたのが、ベトナムからいらしていた研究者であったことが印象的でした。彼女は日本語も中国語も韓国語も話しません。ただ英語が非常に堪能だったのです。そして英語で話されている限りは、どの地域の人もなんの話題なのかは理解できるし、同時に反応できる(残念ながら松田の反応は遅れ気味でしたが・・・)。一緒に話しているという空気が強くでるのです。

中国に1年間留学した歴文生が帰国後、「中国語を勉強しに中国に行って、なぜか英語の必要性を感じた」といっていたのを思い出しました。彼女がいうには「中国語を勉強しにくる留学生はアジア各国から来るし、留学しはじめの頃はお互いにまだ中国語は勉強中なので中国語での意思疎通は難しい。そうしたときに、結局英語しかないんだなと思いました」とのことでした。今回の国際会議と全く同じ状況ですね。

やはり伝えたいのに充分に伝わらないという経験があってこそ、言葉を勉強しようというモチベーションも湧いてくるんだと思うんですよね(私自身そうです)。松田は「頑張りなさい」といえる立場では全然ないです。一緒に頑張りましょう!