こんにちは、松田忍です。
前期を終えての感想でも何人かの学生が言及していた「歴史学概論」について紹介します。歴文に入学した1年生が全員履修する必修科目です。入学ホヤホヤの歴文生たちにたいして、中学・高校で学ぶ日本史や世界史から、大学で学ぶ歴史学への意識の変化を促しつつ、「昭和の歴文に入って良かったなぁ。これからここで4年間歴史をしっかり学んでいきたい!」と思ってもらえるよう、授業運営しています。
・
歴史学概論で特に意識していることは、学生のみなさんにとにかく問いかけること。毎回みなさんが興味を持ってもらえるような問いかけを松田から発して、問いかけについて一緒に考えていくことを通して、歴史学の進め方や発想法について、体感していってもらえるように努めています。
どんな問いかけかって?
たとえば……
「歴史学博士ってどんな人のことを指すと思う?」
「歴史趣味と歴史マニアと歴史学はなにが違うと思う?」
「もしも歴史がなかったら私たちの社会はどうなると思う?」
などなど。
マイクを回して学生のみなさんに発言してもらったり、Lineを使って意見を募集したりして、意見を出しあっていただき、それらの意見を松田が整理しつつ、考えを深めるためのヒントをちょこちょこ出していきます。いわゆるアクティブラーニングの手法ですね。
たとえば「歴史学博士ってどんな人」の問いだったら、毎年の学年のノリ次第ではありますが、「髭が生えている必要がある」とか「最低60歳以上」とか「究極の歴史オタク」とか「語尾が『○○じゃよ』」とかの面白い回答なんかもジャンジャン飛び出し楽しいですよ!!そんな賑やかな雰囲気の中で、飛び出すキラリと光る意見を拾い上げ、共有し、そして授業の終わりにはだんだんとみんなの考えがまとまっていきます。
そして授業の最後にはその授業で学んだことや感想をコメントシートに書いてもらい、その中から何点かのコメントを次の授業で紹介して、さらに復習をすると共に、次なる問いに結びつけます。
で、「歴史学博士ってどんな人」って?ふふふ、それを知りたければ昭和女子の歴文に入学してこの授業をとってみて下さい笑
・
さらにこの授業では、出来る限り生の歴史史料に触れてもらうよう、気をつけています。
みんなが「???」と疑問に思うような史料を取り上げて、一緒に読み、その「???」を解決していくことを通じて、史料を中心にすえて、過去の世界を「歴史」として理解していく歴史学の発想法を身につけていってもらいました。
・
授業紹介は次回も続きます。