歴史文化学科1年の高須結菜、土川笑果です。
11月2日の「西洋美術史基礎」の授業では外部講師の先生に古典絵画技法の実践講義をしていただきました!
SOMPO美術館の学芸員であり、プライベートで古典絵画技法で作品制作をしていらっしゃる朝倉南先生に、テンペラ画についての解説と貴重な実演をしていただきました。
テンペラ画とは、ラテン語で「混ぜ合わせる」の意味で、顔料をメディウム(展色材、媒材(バインダー)ともいう。絵具を溶く溶剤)で練って絵具を作ります。
油彩は顔料と油のみなのに対し、テンペラ絵具は水と油を乳化させ、安定させたものを使います。
明るく鮮やかで、不透明、線を細かく重ねるハッチングで描くのがテンペラ画の特徴です。
授業の前半では、テンペラ画について、絵具や支持体(板やキャンバスなどのこと)などの種類や、それぞれの素材の性質の違い、テンペラ画から油彩画になるまでの歴史やテンペラ画の作成順序などについて解説していただきました。
授業の後半では実際にテンペラ画を描いている様子を見せて頂きました。
画材づくりでは卵などの材料を瓶に入れて振り混ぜ合わせたり、顔料を近くで見せていただいたりと貴重な経験が出来ました。
材料の情報を事前に聞いた段階では刺激臭がするのではないかと予想していましたが、匂いはほとんどありませんでした。
顔料づくりの後には実際テンペラ画を実演していただきました。
細かい線を下絵に塗り重ねていく過程を見せていただいたのですが、予想以上に緻密な作業で驚きました。
中学と高校の授業で水彩画や油絵に触れる機会はあったのですが、テンペラ画を生で見ることは経験がなかったので今回この授業でそれを見られてとても嬉しかったです。