2016年度 各論「非行臨床心理学」

各論科目の非行臨床心理学(現在は司法・犯罪心理学)では、非行に関する法学・社会学・心理学等の主要な理論を学ぶことで、非行をとらえるための多面的視点を身につけることを目的としています。
※心理学科では「心理学概論」「発達心理学」「社会心理学概論」「臨床心理学概論」の概論科目をベースに,発達・社会・認知・臨床の4領域からなる多彩な科目を「各論科目」として用意しています

さらに、非行少年の処遇システム及び関係機関の役割とその機能について概観し、青少年の健全な発達のための指導・援助について考えていきます。

今日の授業では、本学の修了生でもある東京少年鑑別所鑑別指導官(法務技官(心理))の宮崎悠華さんをゲストスピーカーに迎え、お話を伺いました。

法務技官(心理)とは、少年鑑別所や刑事施設、少年院などに勤務する国家公務員の専門職員です。
法務技官(心理)とは|法務省ホームページ

心理の専門性を活かして、非行少年の資質の鑑別などをし、彼らが非行に至った原因を分析し、健全な社会人として社会復帰させるために必要な今後の処遇指針を明らかにします。

また、子どもや保護者に対する心理相談等の地域援助活動にも携わるなど、業務内容は幅広く、大変やりがいのある仕事なのだと感じました。

最も印象的だったのは鑑別の実務についてお伺いしたことです。模擬ケースではありますが、実際にあったケースをもとにしたリアルなお話でした。

非行少年一人一人にしっかりと関わり、社会復帰へと導いていることがうかがえました。生のお話が聞ける、貴重な機会となりました。

お話を聞いている中で、宮崎さんは非行少年らに対し恐れは持っておらず、一個人としてしっかり向き合っていらっしゃると感じました

犯罪や非行に関わる事は、どうしても「怖い」というイメージを持ちがちです。しかし、そのような思いを取りはらい、まっすぐにその人を見つめることが大事なのだろうと思います。

(心理学科 2年 大重)


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