この度,心理学科教授の清水裕先生が分担執筆した『新しい社会心理学のエッセンス――心が解き明かす個人と社会・集団・家族のかかわり』が重版されました💡
社会心理学とは
対人関係や家族,国家などさまざまな規模の「相互になんらかの関係をもった人の集まり=社会」で生じる心理的現象を研究する心理学の専門領域。対人行動(援助行動や攻撃行動など)や社会現象(流行,流言など)だけでなく,個人がもつ社会に対するイメージ(偏見や差別など)も対象にしている。また,近年はインターネットの普及・発展により,SNS上のインターネット行動などの研究も行われている。
対人関係や家族,国家などさまざまな規模の「相互になんらかの関係をもった人の集まり=社会」で生じる心理的現象を研究する心理学の専門領域。対人行動(援助行動や攻撃行動など)や社会現象(流行,流言など)だけでなく,個人がもつ社会に対するイメージ(偏見や差別など)も対象にしている。また,近年はインターネットの普及・発展により,SNS上のインターネット行動などの研究も行われている。
清水先生は社会心理学の中でも,災害の社会心理学を専門とされており,今回の本の中でも特に見知らぬ人との間で生じる心理的現象,すなわち集合現象(collective phenomena)について分担執筆されています。
第14章 集合現象
第1節 災害時の避難行動
第2節 流 言
第3節 流行と普及
今回,清水先生に災害の社会心理学や社会心理学の魅力について解説をご担当いただきましたので,ぜひお読みください💁♀️
災害の社会心理学ではどのようなテーマを扱いますか?
授業では、
「災害に対するイメージと実際との違い」大地震の翌日も買い物ができるか?
「避難行動とパニック」人は逃げにくく、パニックは発生しにくい?
「災害発生後の流言」流れやすい間違った噂の特徴とは?
「避難所の円滑な運営方法」トラブルを防ぐ配慮や方法とは?
「災害ボランティア」被災者とボランティア自身への配慮とは?
「災害が心身に及ぼす影響」ストレスへの対処方法
「災害に備えた図上訓練」
などのテーマについて、心理学の視点から学びます。災害から身を守る知識を増やし、災害への対応能力を高めることを目的としています。
「災害に対するイメージと実際との違い」大地震の翌日も買い物ができるか?
「避難行動とパニック」人は逃げにくく、パニックは発生しにくい?
「災害発生後の流言」流れやすい間違った噂の特徴とは?
「避難所の円滑な運営方法」トラブルを防ぐ配慮や方法とは?
「災害ボランティア」被災者とボランティア自身への配慮とは?
「災害が心身に及ぼす影響」ストレスへの対処方法
「災害に備えた図上訓練」
などのテーマについて、心理学の視点から学びます。災害から身を守る知識を増やし、災害への対応能力を高めることを目的としています。
社会心理学の魅力を教えてください。
私たちが
「相手の印象をどのように作りあげるか」のような個人内の問題から、
「友人との親密化に影響する要因は何か」のような個人間の問題、
「多数派と同じ行動をとってしまう」「援助が必要な人がいても誰かが助けると思ってしまう」のような個人が集団から受ける影響、
「他の集団より自分の集団をひいきしてしまう」のような集団間の問題、
「どのような物が流行するのか」のような集合行動まで、
日常生活の中には興味深い現象がたくさんあります。
社会心理学は、これらの現象の背後にある、私たち自身も気づいていない心理的メカニズムを調査や実験を行うことで明らかにしていく、とても研究しがいのある学問領域です。
(心理学科・清水裕)