心理学科・岩山孝幸先生が「認定専門公認心理師®」に認定されました

2025年4月1日付けで、心理学科の岩山孝幸専任講師が公認心理師の上位資格である「認定専門公認心理師®」に認定されました。

岩山孝幸先生は臨床心理学が専門です

資質向上の責務について

公認心理師」は2017年に施行された「公認心理師法」に基づく国家資格で、心理的支援を担う専門職として保健医療福祉教育司法・犯罪産業・労働など幅広い分野で活躍しています。

公認心理師は5年ごとの更新が必要な臨床心理士とは異なり、一度取得した後は更新が必要とされていません。

しかし、資格取得後の専門性維持が軽視されているわけではありません。公認心理師法第43条では、次のように定められています。

(資質向上の責務)
第四十三条 公認心理師は、国民の心の健康を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、第二条各号に掲げる行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。

公認心理師法(e-Gov法令検索より)

ここに書かれている「第二条各号」とは、公認心理師が心理学に関する専門的知識及び技術をもって行う、心理的アセスメント心理カウンセリングなどの業務行為を指します。

このように、公認心理師には継続的な学習と専門性の向上(生涯学習)が法的にも求められており、その一環として導入されたのが専門認定制度です。

専門認定制度について

専門認定制度は公認心理師の職能団体である公益社団法人 日本公認心理師協会よって、2023年度より始められた制度です。

職能団体として会員の生涯学習のプロセスを明示し、自己研鑽に資することを目的として、

(1)日本公認心理師協会 認定専門公認心理師®:Advanced Certified Public Psychologist (ACPP)
 臨床実務に関する基本的素養を身に付け、分野横断的な視点を有し、広く国民の心の健康の保持増進に貢献できる専門性を有した者として認定します。
※「日本公認心理師協会 認定専門公認心理師」は(公社)日本公認心理師協会の登録商標です(登録番号第6734810号)
(2)日本公認心理師協会 認定専門指導公認心理師®:Consultant Certified Public Psychologist (CCPP)
 分野横断的な臨床実務に関する素養を基盤とし、専門分野の臨床実務に精通し、国民の心の健康の保持増進に広く働きかけができる質の高い心理専門職であることを認定するものです。心の健康に関わる専門職の人材育成、指導に貢献する者として認定します。
※「日本公認心理師協会 認定専門指導公認心理師」は(公社)日本公認心理師協会の登録商標です(登録番号第6734811号)

公認心理師の生涯学習制度|公益社団法人 日本公認心理師協会

の2つの専門認定が行われます。いずれも、公認心理師登録後に、より高い専門性を持つ者として協会より認定され、5年間の更新制となっています。

岩山孝幸先生は公認心理師の養成課程において、学部段階で履修が必要とされる「公認心理師の職責」「関係行政論」「心理演習」「心理実習」をこれまで担当してきましたが、専門認定の申請に必要な研修内容で学んだ内容を授業に反映するなど、授業内容の質向上に努めています。

専門認定研修を反映させた授業例

公認心理師に必要な基本的知識および技能に関して、演習を通じて学んでいく「心理演習」に関して,これまで知能検査,およびカウンセリングの演習回を紹介しました。 [sitecard subtitle=心理演習・1 url=https://c[…]

現在、同じ対人援助職である医師看護師の養成課程と同様に、職務遂行に必要な資質や能力を整理した「コンピテンシー・モデル」が心理職の養成にも取り入れられつつあります。

認定専門公認心理師®」は、公認心理師として各分野で活動する上で共通して必要とされる基盤的なコンピテンシーを有していることが認定の要件とされています。

今回の「認定専門公認心理師®」認定を機に、今後もこの「コンピテンシー・モデル」に基づいた授業実践を通じて、公認心理師養成の質向上に努めてまいります。

(アドミッション広報)


公認心理師養成に関する授業は「公認心理師科目」タグからご覧ください。