附属昭和小学校出前授業

附属昭和小学校探究コースの1年生向けに、開発中の電池で動くコンピュータ「プログラマブルバッテリ」を使った、コンピュータで動くおもちゃづくりの出前授業を行いました。昨年度に引き続き、2回目の実施になります。各クラス2コマずつ、90分間の授業として、午前と午後に1クラスずつ実施しました。

毎回のことではありますが、どんどん作品づくりを進めていく子どもたちの様子に圧倒されます。教室のなかを動くおもちゃをつくるために、動きのヒントを求めて動き回る子どもたち。子どもたちをサポートしながら教室を少し俯瞰してみると、本当に一人ひとりの子どもが、それぞれ異なる活動に取り組んでいる様子がよく分かります。

今回も、仕組みを考えながらつくった動きや、偶然に生まれた動きなど、さまざまな動きが教室中から生まれました。

少し時間をおいて、12月17日には振り返りの授業に参加しました。担任の先生が用意した振り返りシートに記入しながら、動くおもちゃづくりを振り返っていきます。まずは簡単な3段階での自己評価から始まり、前回の授業でできたことや分かったことについて考えていきます。その後、iPadで記録したクラスの作品と自分の作品を映像で確認しながら、もう一度、細部について書いていきます。

同じ「まわる」という動きでも、「ぶんぶんまわる」「くるくるまわる」など、動きを言葉で表現することに挑戦していきます。私自身のワークショップでも、子どもたちに作品を言葉で紹介してもらうことがありますが、今回のように丁寧に言葉を選んでいく活動は、作品づくりを単なる制作にとどめない、素晴らしい学びの活動だと感じました。子どもたちにとっては、自分自身が興味を持ってつくった作品だからこそ、より丁寧に表現したくなるのかもしれません。言葉だけでなく、細部まで丁寧に絵を描いている子どもたちの様子もうかがえました。

つくる行為そのものだけでなく、つくった作品を通して、どのように子どもたちの学びを支援していくのか。今回の授業は、私自身にとっても多くの学びを得る機会となりました。授業に参加した学生にとっても、貴重な現場での学びの機会になったことと思います。附属昭和小学校の児童のみなさん、そして先生方に感謝です。

これから「昭和っ子の研究」で、これまで学習を進めてきた虫や生きものをテーマにしたロボットづくりが始まります。また学科ブログでも紹介していきたいと思います。

森 秀樹