2010年4月

MY PLEASURE [2010年04月30日(金)]

 28日は女性教養講座、今年度第一回の小泉純一郎元首相の講演。相変わらず若々しく、とても迫力、説得力があり、やはり現代のスターだと実感。希望者が約4000人いたので抽選で2000人に絞ったが、みな熱心に聞いてくれてほっとした。政治の話はなさらなかったが、「信頼されるにはどう行動するか」などきっと心に残ったに違いない。半蔵門線の地下鉄の中で現代教養学科の一年の学生が2人「とても感激しました。たくさんメモをとりました」と自分から話しかけてくれてとてもうれしかった。

 教育会議とぶつかって遅れていったその席で理事長から「感謝状」をいただいてびっくり。全く予想していなかったのできちんと挨拶もできなかった。印税、講演料など思いがけずいただいた収入を大学に寄付していることへの感謝状だが、自分にできることをできる範囲で行っているだけである。まあこのお金でもっと立派な家を買うとか、高級車を買うとか、宝石を買うこともできたかもしれないが基金にして、女性文化研究賞などに使わせていただくのはMY PLEASUREである。挨拶の中では十分言えなかったが、私にできないことを行って大学を支えておられる多数の方々がそれぞれ「できることをできるだけ行う」ことで学校が発展しよい学生が育つのだと思う。

 授業が本格的に始まり27日は1時間目と3時間目は学部、28日は2時間目大学院のゼミ。自分の言っていることがどの程度伝わるかわからないが、少なくともこの授業をとって良かったと思わせなければならないと自分なりに努めている。たま~に寝ている学生はいるが、隣の学生に起こさせるし、私語携帯は全くない。授業の学生の態度が悪いのは教員が初めからそれを注意しないからそれでいいのだと甘えてしまうのだ。自分の授業では私語、携帯は絶対許さないと迫力をもって臨んでほしい。今教員評価の作業中だが教員の人事評価にそうした視点を取り入れたいと思うが、なかなか難しい。

東北講演会 [2010年04月26日(月)]

 先週は月曜日の内覧会、火曜日の円より子さんの出版記念会を始めたくさんの友人と会えた。

 23日には酒田市で講演。とても寒く雨も降っている日だったが、みなさん熱心に聴いて下さった。日本海へ入る夕日が売り物の一久という宿でとまったが、日没の直前に雲が切れて夕日が見れた。24時間源泉かけ流し、加水なしの温泉は、泊り客も少なく贅沢な時間を過ごす。慶応大学とこちらの大学で合同プロジェクトを企画しているグループもいた。昨年鶴岡で講演した時にあまりにも温かい人情と自然の豊かさにふれてまた行きたくて引き受けた講演だったが、宿に昨年の講演の実行委員長をしてくださった東山さんたちがきて下さり夕食をご一緒する。私の「愛の歌・・・」を市民講座のテキストに使ってくださったそうである。
 24日は曇り時々晴れ。昨年案内して下さった市役所の佐藤さんがまた運転手を務めてくださる。クラゲの水族館、鶴岡の桜を見て毛呂農場へ。

 

 桜は鶴岡市内より少し遅く5分咲きだったが、辛夷(コブシ)は真っ盛り。毛呂千鶴夫・富美子夫妻をはじめ皆さんで昨年収穫したブドウで造ったワインを開け、そばを打ち、草餅をつき、歓待してくださる。フキノトウ、ワサビ菜のおひたし、ウドのサラダ、にら、アケビの芽、そば粉とくるみのパウンドケーキ、すべて農場でとれたものを昨晩から用意して下さった。この自然の豊かさを東京の人たちに味わってもらうプロジェクトができないか、農業の未来にもっとかかわる人を増やせないか、考えてみたい。

 羽田に3時半ごろ到着し、夕方日比谷の松本楼での「縁を結ぶ会」のシンポジウムに久しぶりで出席。大熊由紀子さんの人脈の豊かさは、彼女が縁の下の力持ちとして人の世話をなさるからだと実感。厚生省にいた人たち、高齢者介護を担っている方たち、たくさんの古い知合い、新しい第一線の人に会う。介護保険をささえ、財政破綻を避け、介護・看護・医療人材を育てるにはどうするか。重い課題だが、新しい方向性として、育児から介護までの統合、ケア付き高齢者向賃貸住宅が見える。

留学生交流会 [2010年04月21日(水)]

 19日の月曜日時間を創って国立博物館の「細川家の至宝」展の内覧会に行ってきた。
 戦国時代を生き抜いた細川家の政治家として、武将として、そして文化人・茶人としての多様な側面を示すよい展覧会だった。意外に印象的だったのが、近代になって購入された唐代の仏像や陶器、梅原龍三郎や菱田春草など日本の画家たちの名作のコレクションで、日本にも芸術の「パトロン」がいたのだと感心した。内覧会の会場では実に様々な旧知の方々に出会った。元首相の縁もあって、民主党の国会議員の方々も多く、私も公務員時代を思い出した。

 20日の昼は留学生交流会。例年より多くの留学生が新たに昭和女子大学で学んでいるが、彼女たちから日本の学生もドリカム7の「グローバルに生きる力」を身につけてほしい。参加学生が多くあっという間に食べ物がなくなった。

 ソウル女子大の交換学生も多数来ていた。2011年6月のソウル女子大学の創立50周年の式典の招待状をいただいた。

 22日は理事会だが、アイスランドの火山爆発の影響で、フライトキャンセルが相次いでいる中、理事長がウィーンから到着。この10年間、一度も理事会を欠席されない記録が続くのは、すばらしいの一言につきる。

授業開始 [2010年04月16日(金)]

 冬に戻ったような氷雨の中海棠は散り、八重桜がさいている。今週から本格的に授業が始まり、私も学部と大学院を担当する。最初はみな意欲を持ってはじめるのだから、ぜひそれを持続させてほしい。
 日本の高校生はアジアの先進国の中で一番勉強しない。勉強する習慣を持たないで大学に来るのだから、丁寧に教えなければならないと思いながら、つい自分のペースで話してしまうのを自戒。
 水曜日は実践倫理の第1回。どちらの会場も比較的静かに聞いてくれた。ぜひ大学で自分の目標をもちしっかり勉強し、自分を大切にしていってほしいと心から願う。いろんな機会に、入学式でいったドリカム7を強調しようと思う。別の日学寮研修について話し合ったが、このスローガンが有力な教員にも伝わっていないことが分かった。ましていわんや学生には・・・・。めげない、めげないと自分を励ます。
 今年の一年生はあまりあいさつをしないと思っていたが、こちらがぼんやりしている時に、むこうから声をかけてくれて嬉しかった。

 先週の土曜日読売新聞の朝刊の一面の題名のそばにカラーの写真が出た。「いつものお気に入りの服ね」と言われたが、たしかに本や雑誌の取材にこの服は6年余りしばしばきていると反省。水曜日プレジデントの取材。担当の編集者が長女の小学校、中学校の同級生で驚いた。もう娘たちの世代が第一線の働き盛りになっているのだと感慨深い。

新歓オリエンテーション・夕食会 [2010年04月12日(月)]

 私の通勤路も桜が満開から花吹雪へと移り美しい。先週は新入生のオリエンテーションが各学科で行われた。朝の通学時間帯に他大学のクラブへ勧誘する学生がチラシを配っている。私が学生のころ(大昔ですが)も同級生の男子学生たちはせっせと女子大生を合コンに誘っていたのを思い出す。

 夕方5時半から7時まで毎日3学科ずつ新入生歓迎夕食会がおこなわれているので、ソフィア(学食)、大会議室、中会議室と3会場を回る。

 メニューは1学科を除き全部同じだが、会を取り仕切る上級生の影響か、学科によりかなり雰囲気が違う。会話したらシールを渡すなど会が盛り上がる工夫をしている学科、上級生がテーブルをたわしで磨いて新入生を迎えた学科、ダンスや歌で歓迎する学科、教員紹介に工夫をしている学科などそれぞれ頑張っている。新入生の中にはこってり厚化粧で、派手な服装が目立つ学科もあれば、お洒落でも落ち着いた感じの学生が多い学科もある。似合わないファッションをしている学生には注意してあげたくなるが、きっと失敗から学んでいくと期待しよう。ある学科だけがスピーチも聞かずさわいでいる学生たちがいたのでこれは注意しなければと決心して叱ったが、歓迎会なのにとあとで反省。聞くべき時は聞く、騒いでいいときは騒ぐ、とメリハリをつけるように誰かが憎まれ役になっていわないと気がつかないまま野放図に過ごしてしまうのではないか、と思ったのだが叱るのはエネルギーがいる。授業も同じである。どの教員も「自分の授業では私語、携帯、居眠りはさせない」と気迫をもって臨んでほしい。

 新入生の中に私の本を本屋の店員さんが勧めてくれたので読んだと言ってくれた学生、私の講演を聞いた指定校の学生がいて、心がなごむ。わたしが出たテレビを見たという学生がたくさんいて驚くが、本を読んでくれる方がうれしい。昨日も地下鉄の中で未知の若い女性に声をかけられ「わたしの本によって仕事を続ける気力を取り戻した」と言ってもらえて著者冥利に尽きる思いをした。

入学式 [2010年04月06日(火)]

 4月3日は入学式。昨日の朝の強い風と雨に耐えた満開の桜が新入生を歓迎してくれる。

 午前中は人間文化学部と生活科学部の1011名、午後は大学院生、人間社会学部、短期大学部等の633名。土曜日のせいもあるがわが子、わが孫の晴れの場を共有したいという保護者の方が多く、午前の部は記念講堂に入りきらず、100名以上にグリーンホールにいっていただく。午後の部は2階席に少し空席がある程度だった。前奏のトッカータとフーガニ短調は、今年から学生によるオルガンの生演奏になり、よかった。本人は緊張しただろうが学生はいろんな機会に力を発揮してほしい。

 告辞では「夢を実現する7つの力をつけてほしい」と強調した。20世紀の大学は入学試験でふるい落とした学生を放し飼いにして、学生たちも本当の勉強は社会に出てからと思っていた。しかし21世紀の大学は多様な学生をしっかり教育し、学士力や社会人基礎力をつけて送り出すことを求められている。昭和女子大ではそれをもう少し具体的に7つの力として夢の実現と結びつけたいと思う。
 夢なんてどうせ実現しないと斜めに構える人もいるが、じつは夢見たことしか実現しないのが人生である。それには幸運を当てにするのでなく自分の力をつけることが基本となる。
 7つの力とは1、グローバルに生きる力、2、外国語を使いこなす力。3、ITを使いこなす力 4、コミュニケーション能力 5 問題を発見解決する力 6、行動する力、7、自分を大事にする力。7つにしたのは昭和女子大の7人の小人にちなんだのだが、その中身を実践倫理やいろんな機会にもっと具体的に伝えていきたい。また学寮や文化研究講座は何のためにおこなうのか7つの力とどう結びつくのか、確認しながら進めたい。
 私の告辞は(講演も同じだが)柱立てはメモしておくが、文章にしていないので午前と午後で表現が違ってしまう。どうしても出来不出来が出てしまうので申し訳ない。