2010年5月

女性文化研究賞 [2010年05月28日(金)]

 5月25日「女性文化研究賞」「女性文化研究奨励賞」の授賞式と祝賀会が開催された。今年は辻村みよ子東北大学大学院教授の『憲法とジェンダー』に研究賞を、斎藤悦子岐阜経済大学教授の『CSRとヒューマン・ライツ』に研究奨励賞を受けていただいた。
 辻村教授は21世紀COE、グローバルCOEを受けて男女共同参画の研究の中心として活躍しておられる方で、男性が中心の憲法、法学の分野のジェンダー学のパイオニアである。受賞記念講演もとても内容の詰まった、格調の高いもので、現代社会の新しい課題に対して女性の人権、多文化共生の視点が必要なことを説得力を持って述べられた。森ます美教授、掛川典子教授の選考理由の報告も充実したもので、みなさんのおかげでこの賞が社会にインパクトを与えるものとなっている。

 祝賀会には、肥田美代子文字・活字文化推進機構理事長、大沢真理東京大学教授、水野紀子東北大学大学院教授はじめ多くの関係者がきて下さり、懐かしい方々にも久しぶりに会えた。松本隆博さんの歌もあって盛り上がった。

 26日は経営協議会、教育会議、名誉職称号贈呈式が行われた。古澤寛行、由比ヨシ子元教授に名誉教授の称号を贈呈。こうした先輩が長年真摯に教育に勤しんでこられたうえに、今日の昭和女子大学があるのだと感謝。学生には自校教育が必要だとよく言われるが、教員も自分の大学がどういう強み、特徴を持つ教育研究を行っているか、しっかり把握して欲しい思う。学科はそれぞれいろいろな工夫をしているのが懇談会でもよくわかるが、学科を貫く横断的な大学の特色をどう出していくかが課題である。アドミッション部委員と懇談したが、大学のブランドは入学生の確保に直結する。

 24日には東京女子医科大学で講演。吉岡弥生創立者の教えを大事にしておられるのが印象的で、ほかの大学へ行くといろいろ参考になる。

27日は評議員会、理事会と今週は大学の会合が盛りだくさんだった。

ストロングポイント [2010年05月24日(月)]

 先週から各学科と懇談会をして、5年計画のフォローアップなど各学科の取り組みを聞いている。まだ始まったばかりなので他にもいい取り組みをしている学科があると思うが、歴史文化学科の取り組みに感心した。新入生全員の基礎ゼミを学部長も、学科長も、大学院担当も全教員が、大学での学び方、レポートの書き方、文献の調べ方などを指導する。教員一人あたりの学生数は7人というぜいたくさで、ここまでできる私立大学はないのではないかと思う。教員たちの自主的な取り組みだということがすばらしい。新入生のためのテキストに教員が出したクイズもなかなかよくできていて私も楽しんだが、いろんな工夫をしているのが頼もしい。

 19日(水)の女性教養講座は千本倖生氏(イー・モバイル株式会社 代表取締役会長兼CEO)。電電公社、第二電電、慶応義塾大学、イー・モバイル、イー・アクセスなど日本のベンチャーの草分けとして果敢な仕事をしていらした方で、ビジネススクール、経営学部の学生が聞いたら感動・感涙間違いなしというエキサイティングなお話だった。学生の中には居眠りをして注意を受けた者もいて恥ずかしかった。質問に来た学生がいたのはとてもよかったが、千本さんへの質問内容はもう少し工夫して欲しかった。

 ぎりぎりまでどうしようか迷っていたが20日(木)夕方から22日(土)にかけて北京に行き、Global summit of womenの20周年大会に参加した。international  planning committeeの一員なのにチリや、ドイツやヴェトナムで開催された大会には欠席してきたが、今度は近いからぜひと言われ、特に緒方貞子さんが表彰されるので顔を出した。北京は5年ぶりで、オリンピックを機会に変貌したとは聞いていたが、市内見物をする時間はなかった。高速道路、車の普及、高層マンションの林立が印象的だった。それ以上に会議参加者ももちろんだがどこへいっても中国人のバイタリティに圧倒される。この人たちを統治していく政府も大変だろうと痛感。日本人もぼやぼやしていてはいけないと思ったり、日本人の応対の柔らかさ、押しの弱さ、センスのよさ、まじめさ、仕事の丁寧さはやはり強みでないかとも思いなおしたり。先週東京のお台場で行われたTEDEXで感じた頼もしさと照らし合わせ、グローバルに生きる力とは何か改めて考えさせられた。

緒方貞子氏と

初夏の候 [2010年05月17日(月)]

 不順な気候もようやく安定してきて初夏のさわやかな風に若葉がきらめいている。ブログの間隔があいたので、今回は3つの話題を一挙に書く。

 まず第一は教育力の強化である。昭和女子大学に入学してくる学生たちが実力をつけて卒業するようベストを尽くすのが大学の使命である。「夢を実現する7つの力」をぜひ推進したい。先日もいくつかの大学の非常勤講師をしているという方と話していたら、某大規模大学に比べ、昭和の学生はまじめで教えがいがあると誉めてくださった。居眠り、私語、携帯は厳禁。しっかり出席をとる伝統を大事にしていきたい。レポートの水準が低すぎたらライティングサポートセンターで添削してもらう、試験の点数が悪かったら単位を与えないなど当たり前のことをきちんとしていこう。また図書館と連携して各学科に必読書をあげてもらう。いや~と学生からは恨まれるかもしれないが、実力がつかないのに卒業させては親御さんにも本人にも社会にも申し訳ない。

 第2は女性教養講座に林真理子さんに来て話していただいたことである。シンポジウムや週刊誌の対談でお目にかかっているご縁でお願いしたのだが、とてもよい話だった。まず、成功への熱意と努力がすごい。才能と三拍子そろったからこそ今日の林さんがあるのだと実感。私も爪の垢でも飲まなければならない。次に現代の女性を取り巻く状況への厳しく的確な目。新作の「下流の宴」をひきながら「玉の輿」幻想の危うさを指摘されたのに共感した。ダイエットにも美容にもおしゃれにも努力し、結婚し、子どもをもつそのエネルギーが学生にも伝わったか、みな熱心に聞いていた。

 第3は同窓会総会が5月16日おこなわれた。各支部長も全国から集まってくださる。講演に行ったときに集まって頂いた県支部も多く、ありがたい。懇親会ではたくさんの方から写真撮影やサインをと声をかけていただいた。「夢を実現する7つの力」には共感してくださる方が多かったのもうれしい。忙しい中、学科長も出席してくれていた。