食品開発論授業紹介 【KFCナゲットの衣開発 ~本社でのプレゼン編~】

こんにちは、食安全マネジメント学科3年のS.Fです。

第1弾では大学での試作の様子をお伝えしました。今回はその翌週、KFC本社での授業についてお伝えします。
自分たちが考案したナゲットを現地で実際に調理し、審査員の方々に試食して頂きながらプレゼンを行い、審査員によって優勝チームが選ばれる、という流れでした。

テーマは第1弾でもお伝えした通り、「大人のナゲット」です。
条件は ①食感を重視すること ②見た目のインパクトがあること ③ケチャップがなくてもおいしく食べられること、です。

ナゲットの中身となるお肉、バッター、ブレンダーミックス粉、調理油はKFC専用のものを使用させて頂き、私たち学生の創意工夫が発揮されるのは「衣」の部分です。
衣に使える素材は「柿の種」「大豆」「トルティーヤ」「コーンフレーク」「クラッカー」「スナック麺」の6種類。その中から自由に組み合わせてよいというルールでした。

始めは、使える材料が限られているので、どの班も似たような仕上がりになるのでは…という不安もありました。
ですが、実際にプレゼンを見ると、それぞれの班が衣の砕き具合や衣のつけ方に独自の工夫を凝らしており、どの発表もとても興味深く、楽しく聞くことができました。
中でも印象的だったのが、「酔いどれナゲット」というネーミングで発表した班です。「大人が夜、お酒を飲みながら食べたくなるナゲット」というコンセプトに加え、価格も語呂合わせで “酔いどれ”=410円 に設定するなど、細部までこだわった提案がされていました。
また、実際に優勝した班は、ナゲットを揚げた際に多くの班が悩まされていた「衣がとれてしまう」という課題に着目。なんと、揚げたあとにさらに砕いた衣をふりかけることでサクサク感を保持しており、なるほど!と納得できるまさに唯一無二の工夫でした。

優勝したチームには、KFCのビスケットにかける、あの魅惑のシロップが贈呈されました!

優勝チームも決まり、会社の見学もさせて頂き、そろそろプログラムも終了かと思っていたそのとき…なんとKFCの方々から嬉しいサプライズが!
私たちが見学している間に、KFCの方が大量のチキン、ポテト、ビスケット、さらには飲み物までご用意くださっており、夢のような “ケンタッキー食べ放題Time” が始まりました。
すべてKFCのご厚意によるもので、その温かなおもてなしに学生一同「なんて素敵な会社なんだろう」と、感激しっぱなしでした。
終盤、チキンが少し余ってしまったのですが、「もう誰も食べられないかな」という空気になったところで、KFCの方が手際よく箱詰めし、お持ち帰り用まで用意してくださいました。急きょ「じゃんけん大会」が始まり、勝った人が持ち帰れるというサプライズイベントに!
最後の最後まで楽しく、心に残る授業となりました。

みんながおいしそうにケンタッキーを食べる姿を見て、高尾先生はまるで父のような顔をしていました。写真に収めておけばよかった…

一度限りの商品開発だったため、いただいたフィードバックをもとに再チャレンジすることができないのは残念ですが、今回、このような貴重な機会をさせていただけたことに心から感謝しています。今回の経験を今後にしっかりと活かしていきたいと思います。