食物アレルギー☆食×テクノロジーによる解決とは

「食 × テクノロジー」フードテックで作られる新しい食品について学ぶ授業「バイオテクノロジーと食品」の紹介です。

外部講師として今村亨先生にお越しいただき、食物アレルギーの解決に貢献するバイオテクノロジーについて紹介していただきました。

今村先生は、産業技術総合研究所や筑波大学で働いていた経歴を持つ研究者です。

技術の力による社会課題の解決に取り組まれてきました。

現在は、内閣府食品安全委員会事務局評価課の技術参与として、新しいバイオテクノロジーで作られた食品の安全性評価に携わっています。

楽しいクイズを交えながら、食物アレルギーの症状が出る仕組みを解説していただきました。

クイズ「バイオテクノロジーで食物アレルギーを起こしにくくできる?」の答えはどうだったしょうか。

乳幼児の食物アレルギーの原因物質の多くは、鶏卵、牛乳、小麦です。鶏卵に含まれる熱に強いタンパク質(オボムコイド)をゲノム編集技術で除去するアレルギー低減卵の開発が国内で進んでいます。

小児では即時型食物アレルギーが多いですが、成人で注意がいるFDEIA(食物依存性運動誘発アナフィラキシー)についても紹介されました。

原因食物だけではアレルギーは起こらないのですが、摂取後に運動が加わることによって強いアレルギー症状が出現する特殊型です。FDEIAの原因食物は、小麦、甲殻類、果物が多いそうです。

小麦に関する知見について、今村先生が詳しく解説してくださったのがセリアック病です。

セリアック病はグルテン(小麦に含まれるタンパク質)に対する自己免疫疾患です。

食物アレルギーとは異なります。海外では最新のゲノム編集技術CRISPR/Cas9を利用した小麦の開発が進んでいます。

セリアック病の人でも食べられる低グルテン小麦は、小麦本来の風味とパンなどの食感を楽しめるそうです。

最近日本でも増えているグルテンフリー食品ですが、グルテン量の基準は、国際基準や欧米の基準と日本の基準は異なります。

グルテンフリー食品でも微量の小麦が含まれる可能性があるので、小麦アレルギーの人は「小麦アレルゲンを含まない」食品を選ぶために「食品表示」を必ず確認する必要があります。

今村先生の講義では、アレルギー物質を含む食品表示に関する解説もありました。

食物アレルギーを持つ人が年々増加傾向にあり、社会の変化に対応するため、アレルギー表示の義務品目(特定原材料)は、2023年に7品目から8品目に増えました。

何が追加されたでしょうか?

正解は「くるみ」です。

8品目を覚える裏ワザは「そらにこえたかく」です。消費者庁の決定を受け、2026年4月から、カシューナッツの表示義務化が始まります。推奨表示にはピスタチオが追加されます。

「食品表示検定」にチャレンジする学生の皆さん、がんばってください!