2018年5月7日の理事長ブログ

5月2日から連休後半は上海に行ってきた。9年ぶりの上海は目覚ましい発展で、高層ビルが増えているだけでなく、スマホで現金決済がどこでも行われ、シェア自転車が街角の至る所にある。なぜ中国にできて日本にできないことがこんなに多くなってしまったのか。一方でGoogleは使えず、メールもできないので不自由した。
5月1日火曜日は創立記念日。式典には名誉理事や学外理事や同窓会の方々、そして奨学金受給者の保護者の方もたくさん参加してくださる。1年生の学生たちの話を聞く態度もしっかりしていた。学長の時は、卒業式に一人ひとり学位記を手渡す機会があったが、今回、奨学金受給者に一人ずつ手渡して握手し、久しぶりに学生と触れ合えた。14時中高部生の代表がスクールカラーデーのカードを渡しに来る。14時30分会計ファイナンス学科、15時30分国際交流課の打ち合わせ。
5月2日水曜日、7時前に家を出て羽田に。日本航空で11時30分に上海着。実質飛行時間は2時間余り、本当に近い。時差も1時間遅れなのでボストンより楽。チェックインまで待たされる。17時ジェトロ上海事務所の飯田さん。中国経済のブリーフィングを受け、夕食を取りながらいろいろおしゃべり。ご家族が日本から見えるので早めに終わる。特徴あるデザインの高層ビルが増えているが空気も思ったよりきれいで緑も多い。
5月3日木曜日早めに目が覚めフィットネスクラブで運動してから朝食。8時に迎えが来てまず市内の旧キャンパスで姜総書記と会見。

3年前訪日された時にお目にかかって以来。日本研究センターが6月23日オープン。福田元総理が基調講演される。私も顧問の委嘱状をいただく。皆さんで記念写真。法科大学院を見学。新しいビルで常務副院長の孔さんは知財の裁判官だったそうだ。新キャンパスへ行って、林学長と留園で昼食。卒業式に来てくださった劉党書記は先週から薬学院のほうに異動になり、後任の祭党書記も同席。素晴らしく広いキャンパスで立派な建設が増えている。人見楠郎理事長が寄付された菁菁堂は立派に改修されて、学生たちのパフォーマンスや演劇、コンサートに活用されていたが日本文化センターの本は少し古くてシャビー。

そのあと人文学院の方たちと話す。学院長も宋代の文学の研究者で立派な著書もいただく。劉書記がダブルディグリーの実現に尽力してくださったのに改めて感謝。こちらも坂東眞理子基金で若手研究者を招聘することを提案。そのあと市内に帰って徐家匯公園を散歩してから立派な恒悦軒というレストランで夕食。20品ほどの料理で初めて食べる食材や料理が多くおいしい。皆さんインテリで話が楽しい。1日中上海交通大学から丁寧にアテンドしていただき、100周年の記念になるような品々をいただく。昭和女子大とアカデミックなレベルも規模もけた違いなのに大事にしてくださったことに感謝。
5月4日金曜日、朝9時にお迎えが来て浦東のブリティッシュスクールへ。2001年開校、生徒数は600人だそうだがクリエイティビティを養う試みをたくさん行っており学力水準が高い。日本人児童も日本人学校と違ってここは自由だといっていた。保護者とは徹底的にコミュニケーションをとる、駐在員の妻である母親の居場所を提供しているそうだ。見学自由でそれが募集活動になっている。そのあと高速道路で1時間ほど離れた虹橋近くのブリティッシュスクールへ。高級住宅地の中にある大きな施設で1500人もいるそうだ。どちらもIBの試験が行われていた。こちらはテレビスタジオ、ジュリアードとMIT が協力した音楽作曲の教室など素晴らしい設備の数々で感心させられる。校長先生も本当に子ども好きな教育者。15時30分前にホテルに戻る。夕方はインターンを受け入れていただいている富士ゼロックスの事務所へ行き、黄浦江に面したレストランで会食。

5月5日土曜日は朝食後近くのお店で買い物をしようとするが、VISAは使えず、スマホ決済はできないので断念。空港へ行くタクシーの中で雨が降り出す。帰りは偏西風が弱かったのか、2時間半ほどの飛行時間。16時30分に羽田。やっぱり近い。21世紀の世界から懐かしい20世紀に戻ってきたような感じ。
5月6日日曜日は子どもたちの予定があるというのでだれも来ず。ジムに行って明治神宮へ行き、原稿や手紙を書きのんびり過ごす。

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■今週の「MARIKO ON MEDIA」■(「SHOWA ON MEDIA」より)
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坂東眞理子 理事長・総長 月刊「清流」6月号に記事を掲載
2018年5月1日 坂東眞理子 理事長・総長
月刊「清流」6月号
p52-53(2頁)
第30回「超高齢社会の人生設計図」に「老後一人暮らしの楽しみはお金も時間も自由なこと!」と題し、記事を掲載しました。
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