日中友好大学生訪中団の参加者から北京視察、最後の体験記が届きました!
【総括】
日中友好条約が発効されてから45年。日中の友好な関係を築くべく、中国が日本各地から千人の大学生を中国へと派遣しているプログラム、それが「日中友好大学生訪中団」です。私たち昭和女子大学生20名は、東京大学、東京女子大学、東京外国語大学、学習院大学、中央大学、山口大学からなる約100名の分団として参加させていただきました。
8月26日に初めて分団のメンバー同士が顔を合わせて事前研修を行い、27日に中国へと出発しました。
北京では、万里の長城見学、千人交流大会の参加、故宮博物院見学などを行ないました。私は班長として政治家の方々の表敬訪問をさせていただき、手に汗をかきましたが「将来は派遣団の君たちリーダーが政治家になって日中の良い関係を築いてほしい」という言葉をいただき、その場の緊張が和らぎました。日中間における政治の現状、そして今後のあり方について考える、とても貴重な経験となりました。
30日に向かった成都では、パンダ基地、大きな水利施設がある都江堰、成都の都市づくりがわかる成都規画館、三国志ゆかりの杜甫草堂などを見学しました。歴史の教科書や資料集でしか見たことのなかった場所に実際に行って自分の目で見ることによって、中国史の雄大さというものを心の底から実感しました。
あっという間に過ぎてしまった1週間でしたが、とても密度の濃い時間でした。振り返ってみると、誰も日中間の歴史や現在の政治関係などを気にする人はいなくて、日中の学生が交互に座り楽しそうに語り合ってる姿は、側から見たら誰が中国人学生で日本人学生か見分けがつかなかったと思います。
メディアという壁が、これからの未来を担っていく若者たちの五感を奪ってしまっているのではないか、中国の優しい人々と出会った今、そんな風に感じました。私たち訪中団が日中間の政治を変える、というのは一筋縄ではいきませんが、私たちはその変化の一歩にはなれると考えます。ステレオタイプを取っ払ってようやく見えた中国のよさというものを、これから先一人でも多くの人に伝えていきたいです。
最後に、このような機会をくださった、北京市人民対外友好協会と公益社団法人日本中国友好協会の皆さまに感謝の意を表したいと思います。