2025年11月29日(土)に、ビジネス日本語研究会、昭和女子大学大学院文学研究科(日本語教育学領域)、日本語教育センターの共催で「就労分野の日本語教育フェア」が開催されました。
近年、外国人材の受け入れが全国的に急速に進む中、共生社会の実現に向け、日本語学習環境の整備は重要かつ喫緊の課題となっています。しかしながら、新制度への移行、業種・職種、居住地や学習者の背景の多様性などにより、必要な情報の収集や実践知の共有が容易ではない状況が続いています。このような中、外国人材の受け入れに関する最新の情報と多様な実践事例を共有し合える場を設けることを目的に今回のフェアが開催されました。
「就労分野の日本語教育フェア」は以下のように行われました。
第 1 部:パネルセッション(13:00~14:45)《対面・同期オンライン開催》
テーマ:「日本の外国人材雇用 ― グローバルな視点から」
● 日本の現状は? ― 多文化共生社会のインフラ整備は進んでいるのか ―
万城目 正雄 氏 東海大学 教養学部 人間環境学科 教授
● 日本は「選ばれる国」か? ― ASEANから見た日本の魅力と課題 ―
ウォーカー 泉 氏 シンガポール国立大学 准教授/語学教育センター 所長
● 課題にどう取り組むか? ― JP-MIRAIが目指す外国人材共生のプラットフォーム ―
宍戸 健一 氏 JP-MIRAI 理事
司会:近藤彩 ビジネス日本語研究会 代表幹事/昭和女子大学大学院文学研究科長・人間文化学部 教授・日本語教育センター センター
第 2 部:展示・発表 (15:00~17:00 ) 《対面・非同期オンライン開催》
《出展・発表団体 敬称略・50音順》
・SJP(就労日本語プロジェクト)
・一般財団法人 海外産業人材育成協会AOTS日本語教育センター
・一般社団法人 介護の日本語学習支援協会
・株式会社 カンガルーズ
・株式会社 KizunaBridge
・独立行政法人 国際交流基金
・公益社団法人 国際日本語普及協会
・Cocobridge
・一般財団法人 日本国際協力センター
・JWLプロジェクト(昭和女子大学他共同プロジェクト)
・有限会社 トヤマ・ヤポニカ
・MINORI (インドネシア送り出し機関)
・森興産株式会社
・株式会社 link design lab
・株式会社 ワールディング
《出展・発表個人 敬称略・50音順》
・國井久美子(Bridge & Partner Japan)
・栗又由利子(株式会社きぼう国際外語学院)、世良時子(上智大学)
・黒田史彦(桜美林大学)、田中久実(株式会社Language Plus One)、木下直子(早稲田大学)
・高槻美陽(早稲田大学)、松田佳子(大阪大学)
・日野純子(帝京大学)
・平澤栄子(OKUTAMA+education)
・松尾憲暁(岐阜大学)、大澤優(南山大学)
当日は定員を超える申込みの中、対面130名、オンライン200名の参加があり、就労日本語への関心の高さがうかがえました。第1部のパネルセッションでは、外国人労働者を取り巻く日本社会の現状、複数の外国人政策やさまざまな支援の事例や国際的な事例が共有され、多角的な視点からの理解や議論を促すものとなりました。続く第2部では、第1部で取り上げられた日本語学習支援の具体例が多数示されました。展示・出展は、20を超える団体・個人の発表があり、あちらこちらで発表者と来場者の意見交換が行われ、大変活気あふれる会場となりました。
終了後のアンケートでは、「参考になった」「学びがあった」というご意見が大変多く、熱い一日となりました。また、当日は日本語教育学領域に所属する大学院生が、会場の設営から来場者の受付・案内、パネルセッション進行のお手伝い、そして会終了後の撤収作業まで、一連の会運営業務を走り回って支えました。日本社会の外国人受入の方向性はまだ先が見えませんが、それぞれの現場が改善されること、企業や地域を含めネットワークがさらに広がることを期待しています。それが日本語教育の質向上、言語保障、インフラ整備につながると考えています。
※このブログは、日本語教育センターの記事を転載いたしました。
