実習を通じて気づきや疑問を共有する(帰校日指導)

今年は台風の影響や連日35度を超える猛暑日が続き、心身ともに疲弊する夏となりました。このような状況のなか、精神保健福祉士をめざす4年生6名は現場実習に出ています。

精神保健福祉士になるためには、精神科医療機関と障害福祉サービス事業所等の2カ所で併せて210時間の実習が必要となります。現場に出て、精神障害のある利用者さん達と交流しながら障害特性や地域生活の実態を知るほか、精神保健福祉士の支援を観察、同行して業務を理解していきます。

実習中は、教員が実習先を訪問して学生を指導する巡回指導のほか、学生が大学に戻ってきて指導を受ける帰校日指導があります。

帰校日指導では、同じ時期に実習している学生がお互いの実習体験を報告、共有し、悩んでいることや気づきを分かちあい、お互いの体験から学びあっています。また、実習計画に沿って教員が適宜助言を行い、実習が有意義なものとなるように指導を行います。

「初めての精神科病院実習は最初は緊張したが、病棟でお会いした患者さん達は症状はありながらも私達と何も変わらないことを知った。精神障害は見えづらいからこそ理解されにくい障害だと痛感した」

「精神保健福祉士の支援に同行して、利用者さんの「出来ていないこと」に着目するよりも、「これからどう生活したいか」「やりたいことは何か」など、未来志向の支援をしていて、魅力的だった。」

「自分が話しやすい患者さんとそうではない患者さんがいて、その理由がどこにあるのか、自分自身の価値観や傾向を知る良い機会となった。」

など、学生は現場のリアリティに触れ、多くの気づきを得ています。

実習を通して、学生が大きく成長することが楽しみです。 (教員 坂入)