皆さんこんにちは!シムゼミ3年のE藤です。
ゼミでは恐らく一番の遅刻魔です。余計な自己紹介は置いといて、今回は、ゼミ活動の一環として「山谷(さんや)地区見学」へ行ったので、そのレポートをさせていただきます。
まず初めに、山谷地区って何?どこ?についてですが、山谷地区とは「関東ではあまりイメージの良い場所ではない」ようで、東京都台東区の北東部に位置しており、現在は山谷という地名自体は無くなって、清川や日本堤がその場所にあたります。日本三大ドヤ街(日雇い労働者の滞在する場所)に数えられると言われるところで、「あしたのジョー」に登場する「泪橋」(現在は浜川橋という名称)もこの地区にあります。
「あしたのジョー」の聖地巡礼が目的ではなく、今回は「関東でイメージの悪い場所の実態とは?」「日本の労働事情と貧困状況とは?」という疑問から、そちらの方へシムゼミで実際に足を運び、フィールドワークをしてきました。

ということで、2月某日、南千住駅へ集合し、シム先生の引率で「山谷地区見学ツアー」がスタート。初めに向かった先は、「回向院(えこういん)」。ここは、吉田松陰などの歴史上の有名人が眠っている場所でもあります。

次に向かったのは、すぐ近くにある「延命寺(えんめいじ)」。明治初期まで小塚原刑場として存在した場所で、「首切り地蔵」が鎮座しています。最初に訪れた回向院はここで処刑された者を供養するためのお寺でした。また、「泪橋」という名の由来も、処刑者たちがこの世と家族と最後のお別れをしたことから来たそうです。


寺院巡りの後は、清川エリアを散策。途中、あるホームレスっぽい女性がシム先生に「あらー!兄ちゃん、今日はどうしたのー!?」と、声をかけていたのがここでのハイライト。シム先生はホームレスの人たちを支援するボランティアの「兄ちゃん」に間違えられたようですが、それとは関係なくその後、普通にその女性と会話を交わすシム先生にはびっくり。さらに、清川には東京都台東区の地価を考えたら、あり得ない値段設定の安宿がたくさんあったことにもびっくり。
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
またしばらくの散策を経て、「あしたのジョー」ゆかりの「いろは会商店街」を通過して、最後に向かったのは三ノ輪にある「浄閑寺(じょうかんじ)」。

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浄閑寺は江戸時代の遊女達の投込寺として有名なお寺。吉原遊郭の誕生よりも2年ほど建立は早く、安政の大地震で大量に亡くなられた新吉原の遊女が投げ込むように葬られたことが、この投込寺という別称の起源と言われています。同じ女性としては、なんとも言えない気持ちになりました。
以上、南千住駅から三ノ輪駅(日比谷線)までの見学を終えて、解散。シム先生の豆知識も炸裂して、非常に有意義な見学ツアーでした。
最後に、今回のフィールドワークを通して私が感じたことは、「貧困とは“不幸”なのか?」「日本は本当に豊かな国なのか?」ということです。歴史を知るうえでも一度は訪れてみるべき場所だと思うし、是非また足を運んでみようと思います。
では、本ブログをお読みいただいた学生の皆様、先生方、良き春季休暇をお過ごしいただきますよう!長くなりましたが、ありがとうございました。ではでは。
(記事:シムゼミ3年・E藤)